生きる歴史
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死して英雄となるか、生きて批判にさらされるか?
カストロについて書かれた本を読むと、ほとんどが個人的な思い入れが強すぎ、「英雄」もしくは「大悪人」としてしか書かれていない。しかしこの本は実に多くの資料にあたり、彼の生涯を冷静な文体で、中立的立場で書いている。しかし、その資料を読み場柄筆者がカストロという人物に惹かれていったのがわかる。また筆者がそうせざるを得ないような人間臭ささと魅力にとりつかれた事がこの力作を完成させたと想像する。
キューバは自由がない国、独裁政権といわれるが、中南米諸国で突出した識字率と文化水準教育水準の高さは特出すべきである。
カストロが反政府活動中弟ラウルの無事を確認した事を恥じたという件がある。国家の指導者として半世紀以上君臨する(した)者は歴史上たくさんいる。しかし彼らは権力の座に安穏とし、いつの間にか政を私事にし、個人崇拝を強要したり、家族や友人で側近を固める。カストロのように個人崇拝を望まず、家族の財産をも没収してしまった指導者はいままでいただろうか?
カストロはまぎれもなく人の心をつかむ天才である。キューバはカストロがいなければ他の中南米諸国のような腐敗と政情不安の国であっただろう。カストロを評価するのは何十年も後の歴史家であろう。彼が「歴史法廷」に立たされた時人々はどのような判断を下すだろう・・・
死して英雄となるか、生きて批判にさらされるか?
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カストロについて書かれた本を読むと、ほとんどが個人的な思い入れが強すぎ、「英雄」もしくは「大悪人」としてしか書かれていない。しかしこの本は実に多くの資料にあたり、彼の生涯を父親の代から冷静な文体で、中立的立場で書いている。しかし、その資料を読み場柄筆者がカストロという人物に惹かれていったのがわかる。また筆者がそうせざるを得ないような人間臭ささと魅力にとりつかれた事がこの力作を完成させたと想像する。
キューバは自由がない国、独裁政権といわれるが、中南米諸国で突出した識字率と文化水準教育水準の高さは特出すべきである。
カストロが反政府活動中弟ラウルの無事を確認した事を恥じたという件がある。国家の指導者として半世紀以上君臨する(した)者は歴史上たくさんいる。しかし彼らは権力の座に安穏とし、いつの間にか政を私事にし、個人崇拝を強要したり、家族や友人で側近を固める。カストロのように個人崇拝を望まず、家族の財産をも没収してしまった指導者はいままでいただろうか?
カストロはまぎれもなく人の心をつかむ天才である。キューバはカストロがいなければ他の中南米諸国のような腐敗と政情不安の国であっただろう。カストロを評価するのは何十年も後の歴史家であろう。チェは死して英雄になった。そしてカストロは生きて、今なお多くの人に憎まれ敬愛され、批判の矢面にたたされ、数千回暗殺されかかった。ラウルにその地位を譲った後も彼は世界でもっとも影響力のある、そして恐れられている人物の一人である。彼が「歴史法廷」に立たされた時人々はどのような判断を下すだろう・・・
天才の生涯
★★★★★
日本ではカストロは共産主義者ゆえにあまり多く知られていないが、人間としてはまさしく天才に近い人物で、全面的な能力に長け、人間としての魅力もずばぬけている。この本は天才カストロのこれまでの生き様が描かれていて、カストロという天才のすごさを実感できる。
どの年代にもマッチします
★★★★☆
筆力のある作者だと思います。淡々と書いているのに冷たくない。作者の人柄のせいかもしれません。とても読みやすくポイントを押さえているせいか、どんどん引き込まれていきます。文学作品のようです。子供から大人まで楽しめるでしょう。
カストロ
★★★★★
キューバ革命の指導者カストロの人生が書かれています。かなり、有名な指導者ですが、チェ・ゲバラの方が、注目が高く、一般向けの本は少ないのではないでしょうか。知られざるカストロの人間像がわかります。カストロの生い立ちや大学時代、チェ・ゲバラとの出会いなど、カストロを理解するのにとても良い本だと思います。また、当時のキューバや中南米の時代の空気が伝わってきます。巻頭には、カストロの写真も載っていて、いいです。若い頃は、ヒゲはやしてなくて、かなり雰囲気違うので、一度見た方がいいと思います。結構上品な感じです。現在みているイメージによる先入観を変えてくれると思います。