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天下城〈上〉 (新潮文庫)

価格: ¥620
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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天下城を支えた影の立役者 ★★★★☆
城造りで有名な藤堂高虎、加藤清正の影に隠れた存在とはいえ無学から築き上げた技術はたいしたものだ。石垣という専門職人を描いたわりにその技術の凄さが伝わらなかったのは少し残念。歴史小説233作品目の感想。2010/03/11
歴史小説を普段読まない私でも楽しめました ★★★★★
大河ドラマにも出てきた、武田信玄が天下を戦慄させた志賀城攻め、負けた武士の息子が金山の鉱夫として売られ、そこから戦国時代に極めて重要な役割を果たすことになります。
主人公は無名の「石積み衆」ですが、彼の目を通じて実に興味深く歴史が語られます。
無名の主人公ですので先入観もなく、城造りという今まで知らなかった世界で語られるという良い着眼点で物語もすっきりして進めかたも非常に上手いです。
信長、秀吉、松永久秀、ザビエル、フロイスといった戦国の武将の人物像も非常に興味深く描かれていて、歴史の素養がなくあまりこのジャンルの小説を読まない私でもあっと言う間に読んでしまいました。
この小説を読んでからはお城を見る時石垣に目がいきそうです。


本当の「天下城」 ★★★★★
主人公は穴太衆の戸波市郎太。はじめは主人公の役柄の微妙さから買うのをためらいましたが、読んでみると大変おもしろい。信長とのやりとりから「天下城」を築くことを約束しました。安土城を築くまでの落城の憂い、そして友と別れて穴太衆の一人となるまでも読んでいて飽きません。そして彼が心血注いで築いたが焼けてしまった「天下城」はいったい何だったのだろうか。
この本買おうかどうか迷ってる人は是非買ってください。あなたも城や合戦などが自然に思い浮かんでくるはずです。読み終わった後には喜びや悲しみなどではない新たな感情に心をふるわすでしょう。
戦国時代のエンジニアの生き方 ★★★☆☆
「攻め落とされない城をつくりたい」。幼い頃、落城の悲惨な体験をした主人公の「石積み職人(の棟梁)」としての一生を描いたものです。堺の町、松永久秀の城、越前朝倉氏、近江浅井氏、そして、織田信長のいろいろな城、最後には安土城の「石積み」を行っていきます。

実際の「石積み」のシーンも多いですが、それ以外にも、棟梁として、いろいろな武将(施工主)との駆け引き、部下の統率、同僚(ライバル)の妨害、自らの恋、友情、戦のシーン(長篠の戦いに巻き込まれたり・・・)などが描かれています。上下巻で結構なボリュームですが、あきさせません。

戦国時代のエンジニアの生き様がよくわかる作品です。その心意気、まさに職人。職人としての人生をまっとうした一人の人間が、存分に描かれています。

「石を積んでいく」様子、石垣の描写などが、やはり沢山出てきます。想像力が乏しいのか、知識不足か、描写だけでは、ピンと来ないところもありました。本に挿絵か図面か、説明書があったら、素人にはありがたかった、です。他の本や、インターネットなどで調べながら読むと、少しは、わかった気がしました。

面白い!! ★★★★★
 歴史小説はよく読む。司馬遼太郎さんとか、よく読む。しかし、大体、名の通った人が主人公のことが多かったりする。この本は違う。名もなき、石工が主人公である。城を落とされ、流浪の旅に出た主人公が穴太衆に弟子入りをし、石を積むことによって難攻不落の天下城を築こうとする。時代が大きく動いた戦国時代という背景とあいまって、そんな名もなき人々の姿が生き生きと描き出される一冊である。