実際の「石積み」のシーンも多いですが、それ以外にも、棟梁として、いろいろな武将(施工主)との駆け引き、部下の統率、同僚(ライバル)の妨害、自らの恋、友情、戦のシーン(長篠の戦いに巻き込まれたり・・・)などが描かれています。上下巻で結構なボリュームですが、あきさせません。
戦国時代のエンジニアの生き様がよくわかる作品です。その心意気、まさに職人。職人としての人生をまっとうした一人の人間が、存分に描かれています。
「石を積んでいく」様子、石垣の描写などが、やはり沢山出てきます。想像力が乏しいのか、知識不足か、描写だけでは、ピンと来ないところもありました。本に挿絵か図面か、説明書があったら、素人にはありがたかった、です。他の本や、インターネットなどで調べながら読むと、少しは、わかった気がしました。