２００４年夏、中国で、たまたま手に取った一枚のCDは、私の概念を
ひっくり返した。こんなアーティストは日本にも、どこにもいない。
他の音楽が聴けなくなった。

そのアルバムが、ここへ来てようやく日本版発売。
この４年間で、彼は更に高みへと昇っているが、この作品の素晴らしさ
は今でも私を惹きつけて止まない。未だに一番の座を明け渡さない。

どの曲も秀逸。凡人がいくら工夫を凝らせど、到底足元にも及ばない世界が
広がっている。堪能して下さい。

このＣＤですばらしいのは、何と言っても１〜３曲めの流れです。
エキゾチックかつテンポのよい「我的地盤」から流れるような
メロディーが美しい「七里香」、そして「借口」へ一気に展開します。
（注意：いずれもオリジナルタイトル）
「借口」は、中国語圏で大ヒットしたバラードで、現地で発表されてから
かなりたっている現在（08年）でも、街角で耳にすることも多い名曲です。
歌詞も比較的簡単なので、少し中国語がわかる方なら聞き取れますし、
意味がわからなくても、抜群の表現力で共感できること請け合いです。
他の曲もそうですが、韻を大切にした響きも秀逸。
他にも、ユニークな歌詞の４、正統派バラードの６など名曲が満載です。
ジェイを最初に聞く人にも聞きやすいと思います。
それにしても、この人の声にはマイナー曲調がよく似合います。
ひたりきってください。