「世界悪女物語」が、面白かったので、購入しましたが、
余りにも、あっさりしすぎで、物足りなさが残りました。
「手帳〜」シリーズの方が、読み応えがあります。
さらっと、読みたい方には、良いかもしれません。

主に若い女性が読むことを念頭に置いて書かれているだけあって、
数奇な運命を辿った個性的な女性たちの人生を色鮮やかに描写しつつ、
一つ一つのエピソードがとてもコンパクトに読みやすくまとめられている。

この本は「世界悪女物語」を補完するエッセーとの位置付けだが、
「悪女」と比べると本書はさらりと読めちゃうのが特徴。

難解なフレーズや引用もほとんどないので、安心して楽しめます。

特に今まで澁澤の著書を読んだことのなかった人や、
難解なイメージが先行して敬遠しがちだった人にも、
広くおすすめできる一冊。
この機会にぜひ澁澤の流麗な文体を体験してみてください。
きっと澁澤の難解でマニアックなイメージが少し変わると思います。