インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

快楽主義の哲学 (文春文庫)

価格: ¥490
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
Amazon.co.jpで確認
快楽主義者は、行動力と高い知性、決断力のかたまり ★★★★★
この本に快楽主義者は、行動力と高い知性、決断力を持つとの
ことで、快楽主義者の具体例が、書かれていて、あの岡本太郎も
快楽主義者のひとりとして紹介していました。
私が読んだのは、三島由紀夫の紹介文のついたカッパブックス
の古書でしたが、読んだあと、世間の常識がどうであろうと、
自分は快楽主義で生きるのだと無謀なことを思ったものでした。

快楽主義者になることは、容易なことではありませんが、
人間性や個性を大事にするフランス文学者の言葉を読み進むうちに、
「自分は自分である」のように長いものにはまかれず、
孤独に強くなれるという効用があるようです。
快楽主義とは何なのか ★★★★☆
 何のために生きるのか、そのヒントを知りたくてこの本を読んだ。答えは人生に目的などないと・・・。
そうだったのか。人生に目的などなかったんだ・・・。僕はこれを否定的に捉えることは間違っている
と思った。逆になんて前向きな言葉なんだろうと・・・。目的がないとわかったからなんかワクワクして
きた。何も深く考える必要などないと・・・。好きなように生きればいいさと背中を押された気がした。
反教養主義的教養 ★★★★☆
生前三島由紀夫にそのデカダン的な生き方を絶賛された澁澤達彦による痛快エッセイ集。
本書冒頭においても、「この人がいなかったら、日本はどんなに淋しい国になるだろう」と、
ものすごい褒めちぎりようだ。

本書は、禁欲と勤勉の末に獲得される雀の涙ほどの「幸福」がまるで唯一の美徳のごとく
取り沙汰される現代(といっても1965年当時の)へ疑義を唱える著者による、渾身の快楽
主義宣言だ。興味深くなるほどなと思わされるのは、幸福が主観的実感に過ぎないのに
対して、快感は客観的な事実だ、という指摘だ。例えばどこかの企業の社長さんは、金銭
的社会的ステータスからして幸福ではあるが、本人には意外と幸福感がなかったりする。
それに対してその社長さんがベットの上で果てる時、その体で味わう快楽は、いくら疑おう
と絶対的な快。そう!「我感ずるゆえに我あり!」なのだ。

だが読みすすめていくうちに、この人が単なるはじけた無教養なおっさんではないこともわ
かってくる(というか解説の浅羽通明によると本書は澁澤の著作の中でもその執筆過程か
らして例外的なものらしい)。いにしえの哲人から文人まで、この人の知識量が生半可なも
のでないことは明白なのだ。僕が思うに、彼は旧来の君は如何に生きるか的な教養的教
養をよしとしてないんじゃないだろうか。ずばりそれは、反教養的教養のすすめだ。

しかし、視線を現代に移してみよう。彼の推奨するデカダンな生き方が、そこまで珍しいもの
だろうか。残念な話、鶏姦(わからない君は黙ってググってみよう!)するやつなんてそこま
で珍しくはないだろうし、今じゃ「セルフ鶏姦」もあり、さらにそのマニュアル本が売れてしま
う時代だ(詳細はひとりでできるもん ‾オトコのコのためのアナニー入門‾のこと)。
そんな中、澁澤のデカダンの勧め、とりわけ性についての逸脱はホコリを被った教義にすぎ
ず、現代こそが底の抜けた快楽主義の時代なのかもしれない。

否。
これも本書を読めば分かるが、彼の快楽哲学を突きつめていけば、真逆にさえ思える禁欲
主義と隣接する。そのストイックな精神から、僕ら現代の「動物化」した快楽主義者は学ぶ
べきところが多い。
繰り返すがこれは、反教養主義的“教養”の、本なのだから。
「現実主義」を超越した「快楽主義」によって読む者の心身を解放する傑作エッセイ ★★★★★
博覧強記で知られ、特に性的倒錯や黒魔術と言った異界性のイメージが強い澁澤氏の快楽論。身構えて手に取ったが、文章は平易で、論理展開も明晰。冒頭でいきなり、「人生に目的なんかない」と言い切る。そして、「幸福と快楽」を次のように峻別する。幸福は主観的なもので持続性がある。例えば、ある宗教を信じて一生を信仰に捧げる。一方、快楽は客観的かつ瞬間的である。例えば、御馳走を食べたいと思うのは皆共通で、食べ終わればそれで終り。「文明の進歩は人類の幸福を増大したか」と言う命題は良く聞くが、"No"と答える。何故なら、苦痛・心配が増えた分、満足も増えたに過ぎないから。原始時代から考えると、人類は快楽を削って(近親相姦のタブー等)、幸福を増やそうとして来たが、現実生活に適応するために"ひきのばされた"消極的満足を求める心の結果であり、人間本来の欲求を阻喪させた。著者は無論、快楽を推奨し、以下これを阻む思想を論破する。

博愛主義のウソ。主義は万人のためではない(秘密で良い)事。「汝自身を知る」事の自縮性。動物的生き方が人間の本能・欲求に忠実な事。ヒューマニズムの否定。

続いて、快楽主義の定義と快楽を生み出す具体策。様々な東洋的(自然)快楽主義と西洋的(反自然)快楽主義が紹介される。更に「性的快楽の研究」として、セックスの快楽が採り上げられる。量より質、オルガスム能力の高さの美学(極地は情死)の問題と言う。人間はオルガスム能力が壊れた唯一の動物の由。乱交にも所有権・階級制度否定の哲学を見て、本来個人的な快楽を全体と融和させる唯一の方法と述べる。現代人の貧しい性愛生活に対し「労働と遊びを一致させる」方法を見い出す事が快楽主義の究極の目標と締め括る。

最後に快楽主義を実践した歴史の巨人達、李白、カザノヴァ、サド等が楽しく紹介される。「現実主義」を超越した「快楽主義」によって読む者の心身を解放する傑作エッセイ。
おもしろいけど ★★★☆☆
おもしろいが、荒削りな印象。
具体的な引用や話がふんだんに盛り込まれているのがとても良い。
この本を読んで取り上げられている作品に手を出すのがいい。