ジャムセッション風の雰囲気が濃かった1stに比べ、楽曲の完成度が増しています。1曲だけですが、チックコリアがゲスト参加しています。そのせいかどうかはわかりませんが、リターントゥフォーエバーっぽいところがあったり、ラテンフレイヴァーの効いたものがあったりとヴァラエティに富んでいます。全体的に単なるジャズ・フュージョンというより、少し古めのクロスオーバーの薫りがします。
ジョンノヴェロのキーボードもハモンド一辺倒ではなく、少しカラフルになりました。
パッと聴くとしっとりと落ち着いた大人の雰囲気ですが、実は各プレイヤー同士の凄まじいせめぎ合い、超絶技巧の応酬だったりして、とっても楽しめるアルバムです。
ナイアシンのアルバムは、音楽全般に関心のある人にはお薦めの濃いアルバムばかりです。ただし欧州産のジャズロックほどの深みや妖しさは感じられませんが・・・・。
ちなみに今回のカヴァーはウェザーリポートの名曲「バードランド」で、なかなか良い出来です。