彼女の曲の多くはアコースティックだ。
ともすれば、ロック中心のリスナーは敬遠しがちだがこの美しき
マスターピース、「Surfacing」はあらゆるリスナーに奨められる
と断言したい。まずリードトラックの「Building A Mystery」の
美しいイントロに心を奪われる。
そして、溶けてしまいそうな甘い「I Love You」、そして電子音と
サラのぬくもりのある歌声が絶妙に溶け合う「Sweet Surrender」を
経て、何とも切ない曲「Adia」に到達する。
その後も王道でありながら、ポップスという枠に埋もれることのない
素晴らしい楽曲群が続く。
特にまるで天界に上るかのように荘厳でありながらぬくもりのある
「Angel」の素晴らしさと言ったら言葉では表現できない。
そして、最後は強烈な寂寞感が胸に残る「Last Dance」で幕を閉じる。
(ボーナストラック2曲もある)
ジョニミッチェルの「Blue」やローラニーロの「Newyork Tnderberry」
に匹敵する作品だ。