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絶望と歓喜「親鸞」―仏教の思想〈10〉 (角川文庫ソフィア)

価格: ¥840
カテゴリ: 文庫
ブランド: 角川書店
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釈尊と親鸞 ★★★★☆
「増谷文雄」「梅原猛」。第一巻、「知恵と慈悲<ブッダ>」で原始仏教を論じたのコンビが仏教のもっとも末流にあたる親鸞の巻で再び登場する。仏陀と親鸞の両方に惹かれる人は以外と多い。亡くなられた玉城康四郎氏もそうだった。自力を説く仏陀と他力を説く親鸞。二人を結びつけるのは何か?私は「内省」ということがキーワードになると考えている。

第一部はかなり緻密な論考である。親鸞の人生、著作、思想の3つの観点から親鸞を全体的にとらえようとする。第二部の対談はちょっとした息抜きになる。

梅原氏は親鸞と聖徳太子の関係に注目する。梅原氏にとって聖徳太子は「隠された十字架」以来のつきあいである。「鎮魂のための阿弥陀仏」と言うようなかんてんを提示している。これは少し考えすぎのような気がする。