第一部はかなり緻密な論考である。親鸞の人生、著作、思想の3つの観点から親鸞を全体的にとらえようとする。第二部の対談はちょっとした息抜きになる。
梅原氏は親鸞と聖徳太子の関係に注目する。梅原氏にとって聖徳太子は「隠された十字架」以来のつきあいである。「鎮魂のための阿弥陀仏」と言うようなかんてんを提示している。これは少し考えすぎのような気がする。