洋楽には無い邦楽独特の美しいメロディーを尽く反映させていたバンドこそTBOLANだったのでは無いだろうか?特に1・3・4・8・9のような曲にマイナーコードの美しいメロディーラインが諸に反映されている。これらの曲はサビメロが一番盛り上がるのは言うまでも無いが、そこに至るまでの前奏部分での森友の気持ち抑え目で歌いつつもかすれそうでかすれない、それでいてぎりぎりのラインでビブラートをかけている微妙な歌い方こそ他人には真似できない技だったし彼の最大の魅力だと思った。それがあってこそ更にあのサビメロの解き放たれるような声量を更に良いものへと感じさせたのだと思った。そしてラストのサビへ移るまでの間奏ギターも大抵が泣きの旋律を奏でる美麗なメロディーを聴かせてくれた。とてもシンプルで技のあるギターソロでは無かったけど、飾り気が無い奏法でリスナーの心を捉えるメロディーを作る事ほど難しいことは無い事もあるのだ。
勿論曲全体のメロディーだって言う事無い。
当時を思い出して聴くのも良し。最近の知らない若者はこういうサウンド・バンドもあったんだと掘り戻って聴くのもありだと思う。