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頼朝の天下草創 (日本の歴史)

価格: ¥2,310
カテゴリ: 単行本
ブランド: 講談社
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About this book ★★★★★
That's really good book not only for historians but for all those interested in the "Rise" of Kamakura bakufu. Especially amazing is the following - in this epoch people firmly believed that spirits of dead (killed) can revenge. 北条 clan was afraid of the Gotoba (emperor) spirit after his "crusade" against shikken governement failed. People found main reasons of revolts such as Hogen no ran and Jisho no ran in 怨霊の祟り. But one cannot agree with the author's opinion about the date of the bakufu foundation - 1183, when Yoritomo's control over Togoku no kokuga was acknowledged by tenno. 1185 when shugo/jito system was created, is better. In conclusion i d like to praise the clear and convenient structure of book.
通史シリーズは数多あれど ★★★★★
「日本の歴史」と銘打って出版されている通史本は、各出版社からいくつも出されているけれども、結局、中央公論社が出した「日本の歴史」シリーズが一番安定していて、はずれもなく間違いがないように思える。(出版された年が古いので、いまや完全に否定されている学説が書かれていたりはするが)

そんな中で、この本は実にいい抵抗を示したと思う。
ここで言う抵抗とは中央公論社の「日本の歴史」シリーズとは違うことを述べているということではない。
武家と公家(とくに天皇)の水面下の争い、特に以後700年近くに渡って続いた武家政権の基礎を作った頼朝の動きを、わかりやすく、かつ根拠に沿った書き方で書き上げているということである。
個人的な感想ではあるが、一番印象的だったのが、今まで文弱の人という評価しか受けていなかった(今でも多くの場合そうであろう)、三代源実朝に対し、兄頼家の失敗を目の当たりにした実朝の苦肉の策であり、施政者としての将軍としても、決して無能ではなかったということを、文献から再評価していたところであろうか。

論文として読んでもしっかりしていると思うし、読みやすく、かつ根拠が確実に提示されており、さらに新しい説も取り入れているという点で、星5つに値すると考える。