いくつかの古武術的身体操作法の本を持っているが、その中でもこの本はかなり、できが悪い。最近出版された本のわりには、甲野さんのお弟子さんが書いた本の重複でしかない。
　武術をしているものなら誰でもわかることを、敢えて例え話や具体例などを挙げて説明し、回りくどい解説になっている。そのわりに、本にはほとんど図解が無く、DVDを見なければ動きがよくわからない。DVDの動きも超人と言うにはあまりにも普通で、達人レベルというのもおこがましい。約束稽古ならあれくらいできて当たり前だろう。
　スポーツ競技者のためにも書いてるらしいが、これをどうスポーツに応用するのか書いていない。力とエネルギーの定義もあいまいで、物理を専門に学んだものには、首を傾げたくなる表現もしばしばある。
　ただ、間違ったことは書いてないので星二つとした。

すごい本と付属DVDである。これがこの先、スポーツ、武術、日常生活すべての動きの基礎のスタンダードにならなければ、世の中がおかしいと断言したくなる。DVDの冒頭でジャージ姿の男の子がビール瓶の首をこともなげに引きちぎるさりげない動作に度肝を抜かれる。
あらゆるスポーツの競技者が、動きの基礎を改善する即効性もあるポイントが満載であるとともに、指導者側からすると、膨大な経験に裏打ちされた珠玉の言葉が一行一行に満載されていて思わずうなってしまう。

”ナンバブーム”が単なるブームとして終わり、”古武術の応用”が壮絶な失敗という結果になった現在、この本が登場したのは、日本人にとって幸福である。表向きには書かれてないけど結局”古武術のスポーツへの応用”などというキャッチコピーを振り回した人達に対して、実は強烈な批判が隠されているとも読み取れる。”ナンバ歩き”一つでも、その本質を過大評価もなく過小評価もなく取り上げ効率のよい動きの一つとして包括してしまっている。”科学では説明できない”とか、”現代スポーツ理論と反する”とか一種の神秘的な宣伝してきた論調を、あるいは”気”とかいう言葉でウヤムヤにしてきた今までの習慣を、完全に喝破し、動きという本質で解明し、あらゆる人間にハシゴを架けようという、あくまでも静かな、けれども壮大な意気込みが伺える。

ただ”深い川は静かに流れる”ように、あまりにも平易な言葉で判りやすく、あまりにも重要なことがサラリと書かれているので、コトの凄まじさに気がつかれない可能性を心配してしまう。
そして実は非常に厳しい本でもある。タイトルは、”必要な要素を満たせば必然的に出来る”といっているのであって、”満たさなければ、誰にも出来ない！”という冷静な断言なのである。読んでいくと本当にコワイ本である。

こういう世界をかいまみるための　初心者向けの本だと思います。
私自身はすでに　もっと先に進んでるので　ある程度　
分かってる人には物足りないと思います。

ただそうは言っても　私自身　まだ暗中模索していた時期に著者の本を読んで
非常に参考になり　助かりました。

具体的な話としての筋トレ（体幹部の）や練習方法などについては
もっと踏み込んでほしかったのですが
対象が特定競技ではないので　少々難しかったかもしれません。

この手の理論の初心者にはいいですが　上級者には不足ということで星四つ。

ただこの本を読んだからといって「超人」になれるわけではありません。

達人になるにはどうすればよいか？
このことを論じている本はたくさんあるが、どれも抽象的でわかりにくく
なんんだか煙にまかれたような気になる本が多い。
しかしこの本は一体超人の動きはどうなっているのかを科学的メカニズムで分かりやすく説明している。さらにそのような動きを身に付けるにはどういう鍛錬をすればよいもかもまでのっている。
おまけのＤＶＤに映像がのっているのでとてもわかりやすいです。

素晴らしい一流選手の動きや達人と呼ばれる人たちが行う神技も
合理的な動きの極致であると著者は述べています。
実際に信じがたい驚くような動きがＤＶＤに収められています
ＤＶＤに収められている動きは、人が生来持っている機能を効果的に発揮させているのだと。。。
驚きである、武道の動きや技を解説する本はよく見かけるが、動きに関してこれほど科学的かつ詳細にわたり解説したものは見た事がない。
その、人が生来持っている機能を最も効果的に発揮できる方法について
練習方法、身体の状態、使い方を映像と本文で具体的に説明している。
特に第4章の「動きの本質」は競技者、指導者、武道を志す人には必ず読んでいただきたい。この章を読むだけで技量が上がると言っても言い過ぎではないと思う。