本を読んで言いたい事は分かります。DＶDをみて、動作の概要も分かります。しかし、実践してみると意外と難しかった。例えば、これを水泳に取り入れるとしたらどうすれば良いのだろうと考えて、肩甲骨の動きなどが使えるのかと工夫してみたが、こちらに応用力が無い為か、上手く実践に結びつかなかった。
と、言う事で「いきなりスポーツが上手くなる」は、ちょっと大袈裟すぎないか、と思った。

甲野さんの古武術をベースに、古武術の動きがDVDと分割写真で非常に分かり易く解説されています。 ただし、練習法として分かり易く解説するためや、シューズでの実演もあって甲野さんの実演(同書に掲載なし)に比べると「膝の抜き(垂直離陸)」等では動きが大袈裟に感じるものもあります。 無駄な動きが出そうですので、最終的には甲野さんの動きを理想としコンパクトかつ自然に動けるよう訓練することも必要となるかもしれません。 いずれにしても、スポーツへの応用にはたいへん良書だと思います。

ふつうの動きではない、いにしえの武士がみいだした体術。
スポーツの先鋭学者がその実演、解説をしてくれる。
これが古武術の基礎なのか、と腑におちる解説。他に例の無い基礎の実演。

甲野氏とともに研究をすすめられた成果が、私たちにもわかるよう、工夫してくれている。
練習方法や要点も見る事ができるように、構成されている。
映像的に、こりすぎていないところにも好感がもてる。

古武術にとりくんでみようとする人達にとっては、ものすごいガイドブックになるだろう。
スキージャーナルならではの、武道への取り組み。
ひとつひとつの技、映像、解説に、驚きのある動画つき。
まさに驚異の体術がここにある。

昨年11月に開かれた市民マラソン大会にゲストランナーとして参加してくださった谷川真理さんのお話の中に、疲れない走り方の説明がありました。「太股を上げて走ると疲れる」「目線は身長の1.5倍前」そして「軸足を支点にして腰を回して逆足を前に出すと歩幅が伸びる」などの内容だったと思います。この三つ目のアドバイスが新鮮で心にとまっていました。この動きを書店にて探していたところ、「二軸動作」とか「古武術」とかに出会ったのです。少年サッカーの指導を20年以上しているのですが、この本とビデオの内容はこれまでに指導してきたことに、真っ向から反論してくると同時に全く新しい次元への一歩を手助け足助けしてくれるものです。

　本書は感動モノである。スポーツに古武術を応用しようという試みを実にしっかり伝えている。感激である。
　高橋氏は甲野氏の弟子であるとしているが、ＤＶＤの説明･動作がわかりやすい。
　今日から実践しています。興味のある方は是非手にとってください。