劇場公開時(95年?)「TM NETWORKの」の看板が大きすぎてあまり正当に評価されていなかったように記憶する。
当時のTMファンやアニメファンには、淡々と進むこの作品は刺激が少なかったことだろう。たしかに大人が考える理想のこども像。予定調和な展開や、こじれた男女の仲がこう簡単に修復されることは無いと、わかってはいるのだけれども…
この優しい時間は何なのだろう。
購入してキャビネットの奥に忘れていてもいい。でもなにかの折りに観て、
「この作品を持っていてよかった」と、年齢を重ねるごとに思うのではないだろうか。
願いを胸に秘めたまま不安定な生活を送る思春期の少女に起こる三つの奇跡とその結末。
優しさに満ち満ちた作風と脚本、シナリオ。余り欠点らしい欠点無いですね。観終わると安心に似た感覚で少し幸せな気分に浸れます。
アニメ映画ファンで観てない方は是非。これほど人に薦められるアニメ映画というのも稀。
☆五つ。