谷川さんの漫画は、深くはないけど、あたたかく、心穏やかになれる漫画だと思います。
若い頃は苦手な内容が多かったけど、人生修羅場や苦境を味わってこの年齢になると、
谷川先生のような後腐れなく、でもちょっと心にじんわり染みてきて、あたたかいため息が読み終わって出る・・・そんな漫画はストレス発散にも癒しにもなります。
私もクラフトアートやイラストアートをしていますが、やはり心がでてきます。
すさんでたときに作ったもの、書いたものはすさんでいるし、みた人も不快な気持ちを心に置いてしまいます。
谷川さんは、そごく純なんだけど、人間本質の悪魔であり、誰もがある誘惑、弱い心ときちんと向き合ってこられたのでしょうね。
同じ漫画家さんでも、未だその自分の弱い部分を認めれてない先生は、
漫画に表現しようとします。なので読んでいてもドロドロした気持ちになってきます。
「同情」をしてほしい若い時代や、寂しくてよっかかりたい時にはそういう漫画もアリですが、
心スッキリと穏やかにしたい時期には、やはり谷川先生の漫画は読みやすいですね。

「積極」は、ロマンスグレーな教授が本当に素敵です。
このお話は何回読んでも、ラストで同じリアクションをしてしまいます。
それだけ飽きが来ず、何度も主人公に感情移入できる作品です。
愛と恋の違い、いい人と愛せる人の違い・・・。
大切なことを、やさしい気持ちで考えることができます。

「スパイラル・ホリデイ」は、複数の視点から物語が絡み合います。
「メガネのデキる女（でも恋愛は…）」が今回も出てきます。
この人も、つんけんしていても、愛せるけなげでいい女の人です。
また、「ホームメイド」の貴和子先生も登場します。
最後に向けてのスパート、そしてラストが清々しいです。

「風の道」は、10代の主人公がとってもかわいい！
彼氏の河合くんも純粋でいい人で、和みながら読めました。

今回も「告白物語」はキュートで笑えるお話です。
最後にこれを読むと、そのたびに谷川先生が大好きになれます。

伏線とさわやかな絵柄が織り成す物語は、毎回心に沁みます。
おすすめの一冊です。

私は谷川さんの作品が大好きなのですが･･･
この作品も、とってもとってもよかったです。

中でも、一話目がお気に入り。
谷川さんの作品には珍しく「紳士」が出てくるのですが･･･すごい切なくて、暖かくて、ステキなお話です。

マジ「いとよろし」です。ｗ
マジ、オススメです。

時代的に「ハチクロ」とか「クローバー」とか
ちょっとガーリーな絵風のものが流行っていますが、
谷川さんの作品はその　元祖　とも言えるのではないでしょうか？

でも、その絵風とはうらはらに
常に一生懸命な主人公の（おもに女性）気持ちを
まっすぐ描いていらして、
特にこの作品は、アカデミー賞で盛り上がっている
『おくりびと』的な要素も入っているように感じられます。

心にまっすぐ、入ってきて…
ぎゅっと締めつけられ、号泣しました。。。

谷川さんの作品の威力が存分に発揮されている一冊です☆
初めて手に取られる方、ぜひどうぞご覧ください♪

短編3本収録+告白物語収録です。
表題作は悲哀モノ…なのかな。谷川さんの悲哀モノは恋に破れて終わるものが多いけど、
さごなんかしらの救いが残るのが多いですね。本作もそんな感じ。
「スパイラル　ホリデイ」「風の道」はコメディ色が強いです。
りぼん時代のテンションに近いものを感じて、懐かしい感じがしました。
ホロリ、じんわりか好きな方は是非読んでみてください。