日本語版は物語の進む順番に巻が並んでいますが、実はフォレスターはこの巻から
シリーズを書き始めたのです。日本語版の第1巻から読み続けてたどり着いた人は、
妙に説明的な描写が多いことに違和感を覚えるかもしれません。それは、この巻が
事実上の第1巻だからです。
それだけに、このシリーズの魅力、主要な登場人物の魅力が見事に描き切られている
1冊だと思います。フォレスターは当初、このような大河シリーズを意図しては
いなかったそうですから。
ちなみに、この本はアメリカとイギリスでは異なった題名で出版されています。
そのうちのひとつである、"Beat to Quarters" というのは、「戦闘配置につけ」
という号令です。ドラマをご覧になった方は、この号令とともに小太鼓が連打
(ドラムがロール)されるのを覚えておられるでしょう。この号令はその連打(ビート)
が由来なのです。
日本語版では物語が進む順に巻が並んでいますが、実は作者がシリーズを
書き始めたのはこの「パナマの死闘」からなのです。日本語版の第1巻から
読みはじめた人には、この巻になって今更のようにあらわれる説明的な描写が
気になるかもしれません。それはこの巻が事実上の第1巻だからです。
それだけに、このシリーズの魅力、主要な登場人物の魅力が見事に描かれて
いる作品だと思います(フォレスターは当初、このような大河ドラマを意図して
いなかったそうですから)。
ちなみに、この小説はアメリカとイギリスでは異なる題名で発表されています。
そのうちのひとつである "Beat to Quarters" というのは、「戦闘配置につけ」
という号令です。ドラマをご覧になった方はおわかりかと思いますが、号令と
ともに打ち鳴らされる小太鼓の連打(ドラムのロール)が由来なのです。
フォレスターの冒険譚が、歴史に深く裏打ちされた本物であることを、改めて思い知らされた。まさに英帝国の物語であると思った。