学部生向けの本であることに注意
★★★☆☆
日本語でのRによる計量経済学の入門書は今までなく、
英語の本(Applied〜)は若干敷居が高いと感じた私は、
こちらにまず当ってみることにしました。
比較的読みやすい本であり、
その通りにやれば全部再現可能になっているので、
その点はありがたいな、と思いました。
当然、データも出版社のHPで入手可能です。
ただし、Excelによるデータ処理を薦めている、
というよりRによるデータ処理が省かれているのはどうなのか?
という事も感じました。
たとえば、階差を取る、
あるいは不均一分散の場合の変数変換など、
せっかくだからRでのやり方も載せておいた方が、
"同じことをRとExcelでやってみて比較する"
というテーマにも沿うものになったのではないでしょうか。
とは言え、それらは数々の優れたサイトでも知ることができ、
また、勉強熱心な方にとっては高いハードルではない気もするので、
大きな問題ではないのかもしれませんが・・・
分かりやすい本であり、
若干のPCと経済学の知識があり、それに満足したくない学部生には、
悪くない一冊ではないでしょうか。
ただし、この本でなければいけない強い何かがあるかと問われると、
言葉を濁したくなるのもまた確かなのですが・・・