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火山はすごい―日本列島の自然学 (PHP新書)

価格: ¥777
カテゴリ: 新書
ブランド: PHP研究所
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たいへん興味深く読みました ★★★★★
父が地学を教えていましたので、「断層」とか「凝灰岩」といった言葉が子どもの頃から
身近なところにあった私です。
けれども、「それがおもしろいか?」となると、全くつまらない感じがしていました。
ひょんなことから鎌田先生の『火山はすごい』を読むことになり、父の専門分野が少し
わかったような気がしました。
地学ってとても地味な学問だと思いますが、今度、高校地学の学参を買ってみようかと思います。
高校地学なら、私の頭でもなんとかついていけそう(?)……そんな気分にさせてもらえた
『火山はすごい』でした。
すごくわかりやすい。 ★★★★★
地球科学の講義をすごくわかりやすく受けているような気にさせてくれる楽しい本だった。阿蘇山、富士山、雲仙普賢岳、有珠山、三宅島の噴火の歴史、現在の活動について詳しく書かれている。最初の4ページの口絵の写真が実に美しい。専門用語がたくさん出てくるが、用語は太字になっていて説明も詳しい。

この中で、見た(行った)ことがあるのは阿蘇山、雲仙普賢岳、有珠山の3箇所。阿蘇山はちょうど噴火中で、火口は立ち入り禁止。しかもものすごい濃霧で、火山博物館には行ったが山自体の活動は全然見られなかった。雲仙普賢岳は長崎空港に向かう飛行機の中から、真下にのぞんだ。溶岩ドームがはっきり見えたし、火砕流によってどれだけの被害がもたらされたのか一目でわかった。有珠山は噴火してから数年後で、散策路が整備されたので実際に歩いてみた。道は傾斜がひどく、噴煙もまだ上がっていて、かつての国道が寸断されている様は本当に生々しかった。なぜか一番近い富士山と三宅島にはまだ行っていないが・・・。

日本は世界有数の火山国だ。そのおかげで温泉がたくさんあったりして素晴らしい観光地を訪れることができる。一度噴火が起これば大変な被害を受けることになるが、うまく共存していきたいと思った。
火山のおもしろさを伝えたい ★★★★★
まるで詩を書いているかのようなプロローグで始まる。恋する気持ちを伝えたい詩のようである。ただ、恋する対象が火山であった。しかし、ただのプロローグではない。著者はこのプロローグを書くために様々な文章を読んで研究している。そこを読みとってほしいようなプロローグである。

本文は5つの火山のことについて書いている。実はもっとたくさんの火山について書きたかったはずである。しかし5つの火山だけにした。しかも、ほとんどの人が一度はその名を耳にしているような山である。
内容はなるべく専門用語を使わないようにしている。専門用語を使うときはわかりやすく書いている。そして、それぞれの火山についての実体験を書いている。実体験なので迫力と臨場感がある。科学者が書いた文章ではないように見せている。だから読みやすい。

エピローグではなぜこの本にしたのかの謎解きが書かれている。そこまで深く考えて書いていたのかと感心させられる。そして、写真と用語の索引を最後に載せている。やはり科学者が書いた本である。
火山もすごいが、鎌田先生もすごい ★★★★★
 
 プロローグでは火山に寄せる心情を詩的に表現し、本文では火山をわかりやすく解説しつつそのすごさに心を打たれる自身の姿を自画像のように描写し、エピローグではこの無類のおもしろさを何としてでも読者に伝えたかったという熱い思いを訴えている。

 鎌田先生は第一級の学者であるにもかかわらず、素人の我々の目線にまで降りてきて丁寧に教えてくれる。その親切な姿勢は、些細な語にまできちんとルビを振ってある点にもあらわれている。

 「火山のすごさを読者に伝えるためにはどうしたらよいか」

 これが鎌田先生の執筆の最大のテーマであったと思う。そのために文章を学び、謙虚な態度を尊び、現在進行形でおもしろがっている自分の姿をいきいきと伝える。僕がおもしろければ、みんなもおもしろい。そしておもしろいことこそすべてのエネルギーの源だ、という先生の声が聞こえてくる。

 火山の凄さ、厳しさ、恐ろしさや、力強さ、大きさ、美しさ、優しさ、温かさ、といったさまざまな表情を、読者を思う親切な心で綴った快著である。火山もすごいが、鎌田先生もすごい。

二度ある事は三度ある? ★★★★★
第一線の火山学者が火山への愛情と情熱を込めて書き上げた、渾身の一冊。最新の知見を分かりやすく解説してくれる絶好の火山入門書。筆者と火山との出会いから始まる物語は、壮大な阿蘇の火砕流台地、富士山、雲仙普賢岳、有珠山、三宅島へと広がり、この12年、日本を揺るがした火山の日々が蘇る。

2000年、有珠山と三宅島が相次いで噴火した時、本書によれば「三つ目が噴火したらもうだめだった」というエピソードには驚いた。観測機器や人手が圧倒的に足りなくなるらしい。
日本の活火山はまだ沢山あるというのに・・・。

これから、火山の研究者はもっと増えてほしいが、セントへレンズで命拾いしたグリッケン博士が普賢岳の火砕流で亡くなった事実は、危険と隣り合わせの火山噴火の研究の大!変さもしみじみと考えさせてくれた。

この本を持って、静かになった山々をまた訪れてみたい。