箱根・小田原で戦い、奥羽越列藩同盟に参加、磐城戦争を経て徳川家の存続が確認されて抗戦目的が達成されると降伏に応ずる。
その後明治になってから生活は困窮するが、爵位を獲得でき、昭和16年94歳の一生を終えた。
歴史の中に埋もれてしまった小藩ながら筋を通した一大名の物語。
領民に見送られながら陣屋を出陣した忠崇は旧幕府の遊撃隊と行動を共にし、小田原で官軍と激突、その後も奥羽を転戦し、戊辰戦争後は新政府に仕え、神職などを勤めた。
昭和16年、94年の生涯に幕を閉じた林忠崇とはどういう人だったのか。戊辰戦争時の忠崇のとった行動、その後、明治・大正・昭和と忠崇はどんな人生を送ったのか。
最後の殿様である請西藩主林忠崇にスポットを当て、そこから幕末の動きが分かる一冊である。