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にごりえ・たけくらべ (岩波文庫)

価格: ¥420
カテゴリ: 文庫
ブランド: 岩波書店
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Sure, I have loads of admires - but no one I can trust my life to. ★★★★★
NHKのテレビ番組のJブンガクを見ています。
2010年の8月に にごりえを紹介していたので読み直しました。

相手はいくらもあれど一生を頼む人が無いのでござんす

というくだりを

Sure, I have loads of admires - but no one I can trust my life to.

と訳していました。 最後のtoは思い至りませんでした。

へー,そう訳すんだと
にごりえ の中身と英語の勉強になりました。

英語にしてみるとにごりえ の良さと日本語の良さを再認識できることが分かりました
声に出して読みたい日本語。 ★★★★★
下谷龍泉寺を訪れたことがあります。
樋口一葉記念館があり、近くの銭湯の煙突には「一葉湯」と書かれていました。
吉原との近さ。浅草の裏と言えばよいのでしょうか、ああ、この土地なんだな、と感じました。
「にごりえ」「たけくらべ」という代表作2作品ですが、現代語に慣れた者にとっては、すっと意味が読み取れませんし、当て字のような言葉が連なっていて、敷居が高くなっているかもしれません。
しかし、その魅力は、語調にあるように思います。読み終えた後でもう一度その情景を頭に浮かべてしまいます。
読んでから脳裏に浮かぶまで少し間ができます。
この不思議な感覚。それが、秋風のように瑞々しいのです。
詩、短歌といった素養から生み出された独特の文体は、声に出して読みたい衝動に駆られました。
「廻れば大門の柳いと高けれど」
この短い文章に日本人の”美”が閉じ込められているように思います。
たけくらべが新鮮! ★★★★★
「たけくらべ」の美登利の姿が印象的でした。生き生きと遊ぶ子供の時代から離れ、遊廓の世界に入らなければならない。当時の哀れな女性の姿が描かれています。一番印象的なのは、やっぱり美登利が鼻緒が切れて困った真如に赤いちりめんをこっそり投げる場面。とてももどかしくて応援したくなりました。とても美しくて切ない作品ですね。
それにしても、貧しさ(金)によって病気で亡くなった一葉さんが、今や5000札になってるなんて一葉さんはどう感じてるんでしょうねー。
哀しい日本の女性像の系譜 ★★★★★
 かつて高校・大学時代に鴎外・漱石や、志賀・谷崎などの初期作品を読んで、明治文学は卒業していた気になっていましたが、実際は未読作品も多く、あまりにも高名な樋口一葉なども今まで何故か読んでいませんでした。
 本書を読んでみて率直なところ、大変感銘を受けました。24歳前後でこれ程の作品を立て続けに書き上げた力量もあっぱれだし、収録作品8編はどれも、人生の悲哀と世の悲哀を30ページ程度の短い作品世界に写し取った見事な作品です。その鮮やかな手際は天才の為せる業でしょうけど、この年にしてすでに人生を達観する眼力を作者は得ており、若いうちから苦労してきた作者の体験と実感が活かされているのでしょう。
 それにしてもこの作品群の魅力は何というべきか?貧しく不幸な人々、極貧ゆえに遊女や妾になる以外生きるすべがない女性たちの、現代人にはもはやありえない必死な生きざま。これが明治初期の庶民もしくは社会的底辺の人たちの姿だったのでしょうか。特に女性の場合、そういう不自由さとか不幸な境遇を甘受せざるを得ない、諦めとやるせなさを痛いほど味わってきたケースが多かったかもしれません。鴎外の「雁」や、川端康成が描いた不幸で美しい女性達。そういう哀しさをいつも背負っている日本の女性の系譜が樋口一葉の作品世界にもあります。女性だけでなく男性達もなかなかうまく描かれています。リアリティと劇的迫力を兼ね備えた作品ばかりです。文語体の読みづらさも多少ありますが、美しくリズム感のある味わいのある文章として楽しめ、焦らずゆっくり読む気になれば苦になりません
美しくも儚いリアル ★★★★★
『にごりえ』

基本的に句点が少なく、読点で繋がれて綴られていく文章。
まるで緩やかに流れる川の様でした。
お力の人生は他人や身内に大きく揺さぶられるものでした。
それでも懸命に毎日を走りぬけていました。
この一人間のリアルは、大変美しいものであるのです。
しかし、まるで美しき桜の散る如くお力の命は終わりを告げます。
この儚さこそ、一瞬の輝きを演出するものなのでしょう。