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エスピオナージ

価格: ¥1,995
カテゴリ: 単行本
ブランド: 幻冬舎
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麻生さん、総理と同じく控え目に出してますね。 ★★★★★
防諜活動の実態を控え目に描いた作品だと思う。
佐々さん時代から続く、捜査員を監禁・拷問する事実を描写していただければ、もっと反響があったと思う。控え目に書いても、筆者は各国の情報関係者から調査されていると思われるが、捜査員の語学習得方法(対象国の亡命者を語学教官として採用していること)やSVRやGRUが所持している装備(爆発物やロケット砲を大使館に配備していること)、自衛隊との協力関係(陸自小平学校へ教官として出向していること)についても描写し、関係者やマスコミを冷や冷やさせ、国民の背筋を凍らせるような作品にして欲しかった。
麻生さんが評価されている理由は、勧善懲悪のエンターテイメントとして読者を楽しませると同時に、日本人が自分達の国を守るという気概を鼓舞することができる作家だということだ。50年後、日本人に警鐘を鳴らしていた凄いスパイ小説家がいたと語り継がれ、彼自身が日本人を目覚めさせた宣伝家だったと伝えられたら、彼こそ諜報界の伝説となるだろう。
今回の作品はわざと控え目に書いたのだと思う。
次の作品はもっと突っ込んだ描写をしてくれることを期待して、
今後の著者の活躍に期待を込めて★5つです。
エスピオナージとはロシア語でスパイのこと ★★★★★
このテの諜報モノ(と言っていいのかな?)は、今まで全く読んだことがなかったので、面白い…というよりゾクゾクさえしながら一気に読み終えた。
自分が過ごしている日常の中、気付かない部分でものすごい心理戦が行われているような気がして、しばらくは電車やお店で、激しく周囲に視線を飛ばしたり…(笑)。
尾行や張り込み等々、とにかくディテールが細かく書き込まれているので、自分視点で対象(人物)を見ているような気分になる。
その外事警察の捜査の紹介的な、細かい描写中心の前半を経て、物語は中盤からダイナミックに大きく動き、ミステリー小説的に読めるようになる。
後から皆さんのレビューを見て、「SVR側スパイ」の目的が分からないことを多くの方が指摘されていて、それで初めて、「確かに〜」とは思った。
けれど読んでいる時は、話に夢中で、疑問など頭に浮かぶ暇はなかった。
この人の本は初めて読んだが、大変硬質で引き締まった文章が印象に残った。
ミステリーを読んでいて、文章がどうこうと思うことは普通ないのだが(あらすじがすべてだから)。
納得の外事警察(スパイハンター)長編 ★★★★★
 小説の映画化で、原作以上に後を引く作品は、ほぼ皆無といっていいだろう。 による   漫画がアニメ化されて、声優の声が、自分で思い描いていたキャラクター像と一致しなかった時のように、スクリ−ンに向けてブーイングしたくなる映画化作品をいくつ見たことか。
 本作も、仮に読破に要する時間と同様の時間の長さの作品に仕上げたとしても、TR班とCR班のいがみ合う班長同士を含めた特命班の会議、尾行、そしてバンカケを含む捕り物の各シーンで、読者のはやる気持ちを鷲掴みにする描写を、日本人のどの役者が演じ、それをどうカメラワークで収めることができるのか?     役者の顔が思い浮かばぬほど、本作は、伏線、本論、意外な展開ともに濃厚だ。
 私は、普段小説を読まぬし、小説に現実感も求めてしまうのだが、部分部分においてのリアリティは、まるでドキュメントを読んでいるようだった。

 本当にスパイハンターたちが、ここまでの捜査をしているのかは別として、佐藤優氏あたりの本を読んでないことには、筋の詳細に不明な点が残るかも知れぬが、読みきり感とともに、2つの山場に読者も、体全体に知らず知らずの内に力が入ってしまっているのを実感するだろう。

 産業スパイならいざ知らず、政治主導権を米にゆだねる今、SVRがそこまで手をかけて調べるモノが日本にあるのか?との疑問は払拭できなかったのだが・・・
思わず何度も読み直してしまう一行が点在する ★★★★★
翻訳モノばかり読んでいる私なので、ついつい週刊誌っぽい文章しか書けない日本人作家の作品は敬遠がちになるのだが、それらとは一線を隔す麻生幾はまさに別格。

特に本書は連載小説の単行本化ではなく書き下ろしなので、最初から最後まで練りこまれたプロットが図太く通っている。

その骨格に肉付けするように張り巡らされた伏線の数々は例え徹夜になろうともページをめくる手を止めさせてくれない。

そしてそれらを包み込む美しい皮膚のような文章力・表現力に著者のずば抜けた日本語能力の高さを見せ付けられる。

終盤でプロットの束が見事なまでにひとつに収束していく過程は興奮の一言に尽きるが、最後まで明らかにならない部分のいくつかが意図的でない都合主義的割愛という印象を受けないこともないとはいえ、逆に全てが明らかになるわけではないエスピオナージの世界感とはこういうものか、と納得させられてしまいさえする。

遊びのないハードサスペンスを探している読者なら、読み終わった後に背表紙の1900円という数字を見てその金額で買えるだけハンバーガーを買ってたらふく食べたよりも満腹になれるだろう。
一気に読みました、でも・・ ★★★☆☆
先祖がえりしつつあるロシアの悪辣な諜報活動、それを阻止し日本を守らんとする外事警察の過酷な戦いの日々・・。麻生幾らしくリアルっぽく緻密なディテイルの描写はあいかわらず素晴らしく、引き込まれるように読み進み、気がつけば一日ちょっとで読み終わりました。
 最近の筆者の作品がストーリーを壮大にしすぎてただの荒唐無稽なお話になっているのとは趣を異にし、むしろ地味な感じの諜報事件がメインストーリーとなっているのは地に足が着いた感じでとてもよかったと思います。
 が、読み終わってから気づくと肝心のストーリーは「?」なままでした。スパイの正体は?、そもそも何をスパイしていたの?、結局結末はどうなったの?、何でラストの場面でCIA etc.がいるの?、等々消化不良のままです。また、ストーリー展開させるための伏線っぽい思わせぶりやなぞかけのような表現が随所に目に付きますが、その多くに謎解きやオチがわかりやすく用意されてはいないので読んでいて疲れます。伏線だらけでストーリーのつながりが訳わからなくなっていたCOやZEROほどひどくはありませんが・・。
 緻密で膨大な取材も大変結構ですが、肝心のストーリーのひねり出しにももっと精魂を傾けていただき、もう少しわかりやすい作品をお願いします。