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旧約聖書入門―光と愛を求めて (光文社文庫)

価格: ¥540
カテゴリ: 文庫
ブランド: 光文社
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非信者にとって読後感はよろしくない ★★☆☆☆
旧約聖書の主要エピソードが簡潔に解説されているのだが,読後感はよろしくない.著者の三浦綾子氏は,青春時代の大病をきっかけとして,それまでうとましく思っていたキリスト教に入信,一転して熱烈な信者となった人である.しかしその熱烈ぶりは凄まじくて,本書は「キリスト教はすばらしいわ!」「信じられないひとはかわいそう!」という基調に貫かれており,聖書の記述をまったく無批判に信奉,賛美する立場である.まあ宗教というのはそういうものだし,その善し悪しを言ったところで始まらないが,本書を手にする信者でない多くの一般人は辟易して,キリスト教を嫌いになってしまう可能性も高い.キリスト教,聖書を,単なる客観的知識として知りたいという人には,阿刀田高氏の「旧約聖書を知っていますか」の方が気分よく読めるし,得られるずっと知識も多いと思う.
真摯なる心で読もう ★★★★☆
まったくキリスト教を理解しない人、あるいは理解しようとも思わない人は
読むべき本ではありません。
けれども真摯なる心で本書を手にする場合は、学ぶところ、教えられるところはあると思います。
謙虚さと宗教心があってはじめて本書に触れるべきですので、
入門書と言うよりも、キリスト教初心者向きでしょう。
平易なのは確かですが ★★☆☆☆
 聖書の中身について知りたい人にはとてもよい本だと思います。わかりやすくて。
 ただ、書いた人がクリスチャンだから当然なのですが、クリスチャンの考え方が出てくるのですね。それが、悪い言い方になりますが「気持ち悪い」。
 何かを信じ切ってそれに身をゆだねてしまった人というのは、部外者から見ると気持ち悪いのです。
 会って話してみれば、きっと感じのいい人なのでしょうけど。
深い理解と洞察 ★★★★★
三浦氏のこの本と、阿刀田高氏の『旧約聖書を知っていますか』とを併せて読みました。阿刀田氏の入門の方は、キリスト教徒ではない著者の観点から、キリスト教徒でない一般的な読者を対象にして書かれたエンターテインメントであるのに対し、三浦氏の方はさすがにキリスト者だけあって、入門書とはいえ、軽く読み流せる本ではないと感じました。

阿刀田氏の本は旧約聖書を実際に読んだことのない人にも楽しめると思いますが、この本は多少、キリスト教や聖書の知識のある読者向きだと思います。著者の深い理解と洞察から、真摯なキリスト者ならではの聖書に対するひたむきな態度と愛情が伝わってきます。
分かりやすいのですが... ★★★☆☆
聖書って、世界の多くの国で読まれている物語なのに、わたし達日本人にはあまり馴染みがないですよね。旧約聖書となるとなおさらです。そんな聖書の内容を噛み砕いて分かりやすく教えてくれる本だと思います。

ただ、作者の考え方(宗教観)が強く反映した内容でもあるような気がします。私はどちらかというと、旧約聖書を読んでその時代のことや、主要宗教の起源(?)を知るキッカケになれば..という“歴史的書物”として聖書に興味をもったので、作者の宗教観に戸惑いを感じるところも多々ありました。

どの解説本にも言えることですが、おおよその内容を理解して、さらに詳しく突き止めていきたい!となれば、原本を読むしかないです。自分なりの宗教観や歴史的な興味をもって旧約聖書を読まれる方は、多少苦労してでも旧約聖書そのものを読んだ方が、自分なりの解釈ができておもしろいかもしれません。