企画発想力や交渉力、営業力などから、転職や就職、生活習慣、人生設計まで、計11分野のビジネスノウハウを集成。著者ならではの幅広い視野からの提言が印象的である。
その1つは、時代の先を見据えたグローバルな視点である。著者は、これからは同じ職種でも収入は100倍の差が出る時代になると警告して、そのカギになるスキルをプログラマーの例から提示する。あるいは、中国人の友人が1人でもいるか? と問いかけながら、人脈づくりの実践やそれを生かす方法を指南する。英語にしろ資格にしろ、多文化、多国籍化するビジネスの現場で、実際に通用するものを教えてくれるのは興味深い。
もう1つは、GEのジャック・ウェルチから車のセールスマンまで、あるいは、東京ディズニーシーから町の理髪店まで、非常に多彩な事例から、ベストプラクティスやビジネスモデルを読み取る視点である。そこから示す「問題解決型上司」や「3勝2敗」のセールスのノウハウ、「内外価格差」で儲ける企画発想や起業の鉄則などからは大きなヒントが得られるはずだ。
また、著者自身の就職・転職、マッキンゼー時代などの成功体験から、組織を生き抜く方法や「人間力」を磨く方法を示しているのも興味深い。なかなか真似できないような勉強法もあるが、会議で批判者をだまらせる質問力や異動希望を実現させる交渉術など、すぐに実践できそうなノウハウも多く参考になる。
もっとグローバルな思考を身につけたい、ビジネスの第一線で通用しているスキルを知りたいといった人におすすめである。(棚上 勉)
出る杭の勧め
★★★★☆
ずばり、日本式ビジネスマン意識、高度経済成長時代ビジネスマン意識の改革。出る杭の勧めである。(あまりドットコムは関係ないようである)
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しかし、けれど式の反論はきらわれる。会社でもいちゃもん屋がいて、何かというと反論する人がいる。
いちゃもん屋にはいちゃもん屋の責任をおわせる。たとえばそんなことしたら人事部の人間は反対する。と人事部長に言われたら、それをとりまとめて頂きたいと言う。
もし子供がミュージシャンになりたいと言ったらどういうか?なれるわけない。では子供に反抗される。じゃあどういうか?・・・・・子供をもつ自分としては気になった。
1)どのくらい練習すれば稼げるレベルになるか?2)このジャンルで一流と言われている人のレベルに達することができるか。3)一流となれなかったときどうやってメシを食べていくのか?
といった具合に。・・・・あまり理づくでも反感をかうなぁ
囲む師は必ずかく。 敵を追い込むとき、必ず敵に逃げ道を用意しておく。皆殺しにされなかった敵は感謝して二度と攻めてくることはない。・・・・・逆に攻められることもある。逃げさせるときの友好関係によるか。
仕事は文句の多い部下にやらせろ。 ・・・・・そのとおり。文句の多い人間ほどやるといい仕事をする。ただ単に文句しか言わないやつもいるが。
営業は、顧客のホットボタンを探せ。その人の何が最重要事項なのか?それがわかれば、顧客にその事項を話させる、そうすれば顧客がどうしたいか、解決のアイデイアや決定を出してくれる。・・・・・コーチングとも言えるかな。
3勝2敗のセールス。1敗で顧客との信頼関係を築け。
バードドックを多く持て。バードドックとは自分の第2の営業マンである。たとえば友人であったり、知人であったり、自分の顧客であったりもする。
彼の自慢話
★★★☆☆
どこがドットコムかは分からないけど、マッキンゼーにいたときからの彼の自慢話かしら。
仕事術の本は面白いけど、あんまりこの本は面白くなかった。
むむ、これはいい いいぞ〜!
★★★★★
一連の著書から氏の仕事術に関するノウハウを抜粋したようなつくりで中身が濃いです。
役に立つ言葉、
・値札と名札の喪失
・じぶんが当事者だったらどうするかの考察をしておく
他人事をじぶんの出来事のように、じぶんの出来事を他人事のように俯瞰する習慣ができたのは本書がきっかけです、
・220日×3食の飯の時間は誰かと会う
トムピーターズ氏も同じようなことを強調されていたのでマッキンゼーという会社の教えなのかなwと感じました。
・宵越しメールは持つな、返事はすぐに出す
たしかにできる人はレスポンスが速いです、
・じぶんがこの会社のコンサルティングをしたら、と通勤電車の中でもシュミレーションに日々
さすがだなーと感じたエピソードです、考えることはどこでも出来る。
・アビトラージ成功否は内外価格差の情報を先駆けられるか
まったくもってそのとおりです、いまはインターネットが発展してしまったので物販でのそれは以前より厳しくなりました。
・サイバー上ではより論理性が重視される
どういつ平面状での議論ではより説得力あるほうの提案が受け入れられるというのは納得、地位にあぐらをかいてはダメだということですね。
・仮想面接
プレゼンをより完璧に仕上げていくのは営業トークをうまく仕上げていくのと同じですね、はじめてみたときなどは顔から火が出るくらい稚拙でwでもそこを乗り越えるとまわりと一歩も二歩も差がつけられます。
ざっと上げただけでもこれだけのノウハウが詰まってました、何度も読み返して自分のものにしてしまいたい習慣の数々です、文句なし☆×5、あとはじぶん次第ということで。
自分を磨くための本(初級編)
★★★★☆
「いつかは起業したい」とまで思っていなくても、
「会社を辞めても生きていけるだけの人材になりたい」と思っているビジネスマンにとって、
本書に書かれている考え方・スキルは必須であろう。
今ではグローバルに活躍している著者のかつてのもがく姿などが想像でき、
今の自分と重ねあわすことができた。
全部は無理でも一部を実践することから、目標に一歩近づく。
是非、ご購読をオススメする。
著者の経験を元にした仕事のノウハウ。そこそこITにフォーカスしている。
★★★★☆
言わずと知れた大前研一氏の本なので、いい本に決まってる感はあったが、やはりいい本だった。とは言っても、日頃から氏が口にしているような仕事のやり方が中心に述べられているため、その辺りで特筆するようなことはここではない。しかし、氏の人生観や哲学の部分で心に響く内容も多かった。ちょっと抜粋してみよう。
『人生設計とは、突き詰めれば何にどれだけの時間を使うかという時間配分以外の何ものでもない。無自覚に時間を過ごしている人は、他人や会社に人生を生かされているようなものである。自分自身をマネジメントできない人に、他人をマネジメントする人事部が勤まるはずがない』
『国内線、国際線を問わず、航空機に乗ったときは隣の座席に座っている人に必ず話しかけるようにしている。(中略)少しでも隣の人から何かを学び、情報を得ようという発想である』
『本当の自己改造は日々行ってこそ実現するものなのである』
といったような内容。まさにおっしゃる通り。心に留めて、常に実践すると良いことだと思った。是非真似しよう。