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血と骨〈上〉 (幻冬舎文庫)

価格: ¥680
カテゴリ: 文庫
ブランド: 幻冬舎
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迅速発送! 上・下巻の2冊セットです。多少、よれ・折れがありますが、その他はきれいな保存状態の商品です。
久しぶりに・・・、 ★★★★★
メチャクチャ面白い小説だった。
読み出したら、止まらない・・・という感覚は、司馬遼太郎の「国取り物語」で味わって以来、なかなかなかったのだが、本作は、それに迫る面白さだったと思う。

神をも恐れぬ男、金俊平の強欲が生み出す様々な愛憎劇。

これを読んだら、生ぬるいフツーの小説が読めなくなってしまう。
そのくらいの、人間の極限状態を正確にかつ、冷静に描写している。

とりあえず、傑作なので、一度読んでみてください。

金俊平 一人の男して憧れる ★★★★★
周りから見るとはた迷惑このうえないが、絶対的な存在感、自分の意のままに周りを引き込む強さ、男として憧れる。しかし、強さの裏側にあるものは、自分以外の誰も信じることができない弱さ、寂しさである。若き俊平は、この弱さを決して人には見せない。年老いた俊平が弱さを隠し通すことができなくなったときに、この上無い寂しさを感じた。
頭が下がります ★★★★★
戦後の在日の人々の苦労さが伝わる内容でした。
血生臭い小さな工場くらいでしか働くところがなく、日々、明日の心配をしながら生きる生活は、私にはなかなか想像がつきません。
しかし読んでいくと、その生き方の生々しさが徐々に伝わってくるものでした。
私たちが嫌がる仕事をこのような方々が実は担っているのには、本当に頭が下がります。
凄まじい小説 ★★★★★
本当に凄まじい小説でした。
多少の誇張はあるにせよ、こんな人間が実在したのかと疑いたくなる様な壮絶な生き様。徒党も組まず一匹狼を貫く姿勢は、潔ささえ感じられる。自分以外の人間は例え血を分けた子供達であっても信用せず、家族は自分が生きる為の道具として見ないその冷徹さ。
全ての欲望に忠実で、生きるということにここまで貪欲である人間を知らない。
身内にいたら嫌!・・・だけど憧れる自分がいる(苦) ★★★★★
在日版「ベニスの商人」と言っても過言でない小説です。作者の実在した父親が
モデルになっているだけあって、更に緊迫感が文章に漂わせています。
暴力と金しか信じないその姿勢は周囲の人々を不幸にし、結果、末期には老いと
病魔に勝てず衰退していく姿は儚さを感じます。
だけど、ヤクザ十数人とやりあったり、驚異の絶倫振り(この表現マズイか・・)
怖いものなしの金 俊平に憧れている自分がいます。
前々から梁 石日先生の物語はサイバーパンクSFに通じる、暴力性、猥雑さが
存在していると思っています。もし、梁先生が近未来ものを描いたら
伝説のSF「ドクターアダー」に匹敵する物が生まれるかもしれません。