どうして、それはないのだろうか?
★★★★☆
骨から始まり子宮で閉じる。
その間には、指、歯、顔、乳房、唇、毛、目、贅肉、臀、背中、声、皮膚、鼻、爪、舌、臍がある。
小池真理子さんの感性がまさにドライに、時にウエットに書き綴られる。
そしてエロティックでもあり中性的でもある。
ふと読み終えて思ったのは、そこに、常に小池さんの本の中で扱われる性愛の根本部分である男性自身がタイトルとして存在していない事である。
いったいどうしてなのだろうかと、また小池作品を読み続けなければならない。
禁断の園に入ってしまったような・・気分
★★★★★
何気なく、図書館で手にしてそのまま借りて帰った。なんだか興奮してしまった・・・。やっぱり、女性にはかなわない・・。
すげ。
★★★★★
まず、体のいろいろなパーツに関してのエッセイを書く、という発想が小池先生らしくて面白いと思った。エッセイはいろいろあれど、こういったたぐいのテーマのものはなかなかないのでは?
しかし、さすがは「エロス」を自身のテーマの一つとしている小池先生、どのパーツを見つめる視線も、エロティックである。一つのパーツからこんなにも様々なことを想像させるものか、とその想像力に感嘆させられると共に、そういわれてみればそうだよなぁ、と改めて気付かされる肉体の魅力…とりわけエロティックな部分が、非常に浮き彫りになってくる。
タイトルもいかにも小池先生らしい。このタイトルのネーミングのセンス、やっぱり小池先生だなぁと思う。「肉体のファンタジア」!カッコいい…。
まさに、肉体そのものから発せられるファンタジーを凝縮した名エッセイ!
キスの方が難しい?
★★★★☆
目次をざっと見ただけで、読んでみたいと思いました。
小池さんによって、肉体がどんな風に解釈されているのかとても楽しみで・・・。
やっぱり鮮やかな切り口で面白かったです。
「唇」の章で、彼女が性愛シーンよりも初めてのキスの方が書きにくい、と語っているのが印象的でした。