水資源・河川事業に関係する人々必読の本
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時系列で川辺川ダムに関するイベントが、平易で飽きさせない文体で詳しく述べられており、知事のダム建設反対表明に至るまでの道程がよく理解できます。筆者は一貫してダム反対の立場に立っているものの、しばしばダム反対運動に対して感じる嫌悪感を催すような表現はありません。筆者の視点は国内外のダムを含む公共事業全体に向けられており、広い視野から川辺川ダムをとりまく事情を理解することができます。公共事業に携わる行政担当者、技術者、社会開発や土木・建設を学ぶ学生など必読の書といえます。