読んだことがない人はぜひ手にとってみてほしい。デモに対する印象が、かなり変わってくるはずだ。
私は、所収のもろもろの短編を通して、運命の不条理や人の残酷さを読み取りました。辛亥革命前後の激動の中国を生きた魯迅の深い悲しみ、それから自らの意見を持たず権力に迎合し、他と同じかどうかだけを判断の拠り所としている人々に対する冷ややかな嘲笑が感じられます。
現代の日本の在り方を見ていく上でも貴重なメッセージがこめられていると思います。