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帝国を壊すために―戦争と正義をめぐるエッセイ― (岩波新書)

価格: ¥821
カテゴリ: 新書
ブランド: 岩波書店
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僕の気持ちをすっきりと表現してくれます。 ★★★★☆
僕は、アメリカ式のやり方が嫌いです。特に息子ブッシュ政権の行動に強く反対したいです。
この本は、そんな僕の気持ちをすっきりと表現してくれます。

アメリカの帝国主義・経済優先主義には、多くの第三世界の人々が苦しみられていると、はっきりと、具体的に、とても印象的な表現力でアピールされています。

何でもかんでも大量に消費する国、広告ばかりの巨大メディア、小さな店を踏み散らす巨大企業、なんでもかんでも強欲すぎます。

アメリカの時代は、いつか終わるでしょう。それまでにできるだけ、世界がこのお化けの犠牲にならないように、よく考えましょう。歴史を振り返り、自分たちでよく考えましょう。
そんな時に、きっとこの本が役に立つと思います。

著者のロイ女史は、インド人の小説家で活動家。イギリスのブッカー賞を受賞しています。 表現力がすばらしい作家です。
アメリカに対する怒りを代弁 ★★★☆☆
戦争への怒り、自国の産業の利益のために戦争をしかける
アメリカのやり方への批判に賛同できました。

ただ、感情をあおる記述が多いため、内容の理解の足かせに
なっていたり、説得力を欠くような印象も受けました。
まあそういった怒りの表現も狙いのひとつのようなので、
好みが分かれるところかもしれません。

ちょっと気になったのは、グローバル化への無差別な批判で、
それに関してはいまいち賛同できませんでした。
本当のグローバル化は貧困を減らすために有効なはずで、
そのやり方が問題だと私は思っています。

「世界を不幸にしたグローバリズムの正体」という本を
読んだからそう思うのかもしれませんが、
(タイトルの印象と違って、グローバル化の問題点とともに、
真のグローバル化のメリットについても論じた本)
すこし著者はグローバル化に対して極端な意見を
持っているような気がしました。

これは私がそう感じただけで、
もしかすると私の方こそが偏見なのかもしれませんが。
「善と悪」の不毛性 ★★★★★
 まず 本エッセイは上質のユーモアに満ちていて 実に読ませる。題材からみるとユーモアが必要かどうかという議論も成り立つかもしれないが 人に読んでもらわないと そもそも 話が始まらないわけであり 僕個人としては 非常に良かった。

 題材は9.11であるわけだが 本書はそれを超えて 現在の人間たちの到達している大きな限界を 軽やかに描き出していると考えている。「善と悪」の対立という 非常に考えやすい構図で世界を描き出すことの不毛さ、危険さ、滑稽さが 今ほどはっきりしてきた時代はないと思う。但し それがどれだけ多くの人たちに「はっきり」しているのかは 依然として大きな疑問である。

 普通の会社員として毎朝6時のNHKを見て 行きの電車で日経新聞を読んでいる自分であるだけに 本書は衝撃的ではある。衝撃を受ける感受性だけは 残していかないといけないと強く自戒した。

 普通の人に是非読んでみてほしい一冊である。

怒りと悲しみの道化 ★★★★★
戦争に正義なんて、ない。
「アメリカ合衆国政府が「無限の正義作戦」とか「不朽の自由作戦」とかを神聖なものとして推し進めると、わたしたち第三世界の人間は、恐怖に打ち震えざるを得ないのです。」(P31より抜粋)
自分の国がテロに襲われるかもしれないという不安。そんなことなら悪の根源を押し潰してしまえば、という妄想。だがその妄想によって日常から切り離されいつ爆弾が落ちてくるかわからない中で生きる人たちがいる。そんな環境の中で育つ子供たちは、体験から一体なにを学ぶだろう。

 本書では第二次大戦後、自由と正義を掲げる世界の大国アメリカが何を他国に対して為してきたを著者が道化になって語ってくれる。しかし、その道化の素性は怒りと悲しみに満ちているように私には思える。

 自爆テロと聞くと私たちは恐怖、不安、嫌悪を抱く。あってはならない行為だ。しかし、それと同時にそこまで彼らを追い込んだものがなんであったのかをもっと正確に知る必要があるのではないか。この本を読みながら痛感した。

 

貴重な1冊 ★★★★★
翻訳をとおしてもかいま見える著者の人柄とユーモアに惹かれます。これを「罵詈雑言」とは、どういう読み方をしているのかと疑います。世界の情勢が混沌とする中、彼女のように元気に活動している人がいるのは本当に心強い限りです。大切なことがどんどん矮小化されゆがめられ、つまらないことがさも重要なことであるかのように喧伝されつつある日本の現状を逆に照らし出してもいます。小さな本ではあるが元気をくれる貴重な1冊です。