この原著が記述されたのはすでに数十年以上も前である。その本書中に於いてウイルソンは性犯罪・少年犯罪の問題化を予言し的中させているのだ。
また、ウイルソンは少年犯罪の厳罰化を無意味なものと捉えている。しかるに我国ではウイルソンの予言を的中させたという実績を汲む事はなかった。しかして予言を無意味になぞるために不毛な実験が行われることとなる。
時代を振り返ってなら人は何とでもいうことができる。教育が悪い、核家族化が悪い、社会が、マスコミが、政治が、人権思想が等様々な言説が飛び交うがすべて後付の理屈をこねる凡百のものであり、ウイルソンのように鋭い洞察をすることもない。
しかしウイルソンは処方箋は示せなかった。私達はウイルソンを超える必要があり、ためにこの本を読む価値がある。
そこだけが非常に不満です。