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月と六ペンス (光文社古典新訳文庫)

価格: ¥822
カテゴリ: 文庫
ブランド: 光文社
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モームを今まで知らなかった自分にびっくり ★★★★★
モームの「月と六ペンス」、もちろん作者と作品名は聞いたことありましたが、今まで読もうと思ったことが一度もないままでした。ひとつにはモームがアメリカ人だと勘違いしていたことがあります(私は基本的にアメリカ小説が嫌いなので・・・)。
ある日ふと何気なく本を手にとってあらすじを読んでみると、なんだか面白そうではありませんか、それでモームの作品をはじめて読んでみました。

まず作品の面白さ、完成度の高さにびっくり。なんと、こんなにモームって面白かったのか!しかもイギリス人じゃん!(モームファンの皆様すみません・・・)
非常に多作で全集にすると30巻近くになるほどの作品を残していることもはじめて知りました。そこで岩波のモーム短編集を読んで、そのレベルの高さに二度びっくり。一気にモームにはまってしまいました。ここからモーパッサンやチェーホフへの興味も開かれましたので、僕としては久しぶりのブレイクスルーになりました。

「月と六ペンス」はストーリーテラーと言われたモームの真骨頂と言える作品でしょうね、文句なくお勧めの1冊です。
土屋政雄氏の訳について ★★★★★
 例えば、34ページの女性作家の台詞。
 「牛乳っておいしい。特にブランデーをちょっと垂らせばね。でも、雌牛としたらおいしいまずいは関係ない。さっさと搾り出してほしいだけ」
 (Milk is very nice, especially with a drop of brandy in it, but the domestic cow is only too glad to be rid of it.)
 従来の訳と比べてみてほしい。
 土屋氏の良訳によって、この毒舌の面白さが生きてくるように思う。
 読了後、モームの他の作品も読みたくなった。
秀逸な解説 ★★★★★
訳語調ではなく自然で読みやすい。そして解説が出色の出来。日本では『月と六ペンス』の研究成果は芳しいものではないが、この解説は『月と六ペンス』における様々な要素を研究の初歩レベルで紹介してくれている。

ロンドン、パリ、タヒチのほかに、なぜマルセイユが舞台として登場するのかや、当時の南太平洋をめぐるグローバル化の波など、素朴に読んでいると見逃してしまう点を解説してくれている。参考文献(英語文献)も紹介されているので、卒論で取り上げようと思っている学生にもぜひ薦められる。



毒舌を尽くした語り口によるある画家の人生の謎 ★★★★☆
モームの「月と六ペンス」が土屋政雄氏により翻訳されるということで、すごく楽しみにしていたが、訳文は期待どうり極めてreadabilityが高く、かつ自然で、日本語でそのまま書かれた作品であるかのように感じられ、十分に楽しむことができた。
作品は、40才まで平凡な株式仲買人をしていたストリックランドが、ある日、突然すべてをすてて、画家の生活に入り、病魔に冒されながらも最後まで絵筆を握り、その死後天才画家としてその作品が知られるようになる。彼と面識があった作家の”私”が、その画家の足跡と謎を探りながら、彼の人生と、作品の謎に迫っていくという話である。
今回10数年ぶりに、この作品を読んだが、以前は、病院で働き始め、多くの患者の死に接する生活を数年送った直後に出会っただけに、モームがこの作品でも描いている、人生の無意味さという視点、人間には一貫性のない矛盾した性質がいくつも同時に共存するという不思議さ、といった視点に対して非常に強い共感を覚えたことを覚えている。
今回感じたのは、モームの作品としては、その緻密さや、作品の味わいの深さでは、やはり「人間の絆」や、「お菓子とビール」のほうが上を行くなと思った、反面、非常に読みやすく、毒舌を尽くしながら、知人たちの行動を面白おかしく語っていく滑舌は、北野武の漫談を聞くようで、気楽に楽しむことが出来て、モームの作品の良い入門編になっているということだった。
また、本書の作品解説は非常に的確だと思われ、モームの作品全体についてよく解説していたと同時に、彼が同性愛者であったという、私がいままで知らなかった情報を得る事ができ、作品を新たな視点で読み直す機会を与えてくれて有益であった。

土屋氏には次は是非「人間の絆」を翻訳してもらいたいと思った。
スピーカで右と左の音声が違う! ★★★★☆
全部で3巻組からなっています。
さっそく聞いてみると、なんと右と左の音声が違う!
説明書によると、
右スピーカのA面B面、左スピーカのA面B面の に聞いて、
総計7時間になると書いてありました。
よって、切り替えのできない機器で再生することはできません。
ウォークマンで片方の耳だけヘッドホンをつけて聞いてますが

うっすら聞こえる反対の耳の音が気になるかもしれません。

朗読者は男性で聞き取りやすい英語で読んでくれます。
速さも自然な速さでいいと思います。
内容はモームらしい人間観察の優れたよい作品でした。