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レモンタルト

価格: ¥1,470
カテゴリ: 単行本
ブランド: 講談社
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義兄との関係 ★★★☆☆
長野まゆみ作品はファンタジーか現実にファンタジーが入り混じった感じの作品が
多いように思われますが、これは現実の物語なのに、何か不思議な感じのする作品です。
やはり長野まゆみの作品というべきでしょうか。
帯だけを読むと、切ない感じの物語を想像してしまいますが、ちょっと間の抜けた感じの
主人公が、亡くなった姉の夫である義兄と一緒の家に住みほのかに恋心をいだいています。
読んでいて亡くなった姉の少し風変わりな所とか、義兄の母の飄々とした所とかが
物語のいいスパイスになっていると思います。
個人的には主人公のトラブルを呼び寄せる体質と、不器用さに少しイライラしますが、
義兄との関係が微妙なところで話が終わるので、非常に気になります。

“らしさ”が薄いけど良本。 ★★★☆☆
帯に書かれている内容からせつない系かと勝手に想像していました。
けれど全然そんなことはなく、ちょっと奇妙で間抜けな主人公の日常に義兄が関わる、というような軽いタッチの作品で、個人的にはちょっと肩すかしだったかな。

けれど文章の流れ、内容、義兄のキャラクターなどは長野さんらしいと思います。心地よいです。
特に、長野さんの描く「兄」はいつもちょっと浮世離れしているというか、それなのにリアリストのような…実に飄々とした姿が印象的で、それはこの義兄にも描かれている気がします。

作風的には真っ先に短編集「よろず春夏冬」の一片を感じさせました。

個人的に長野作品は純和風か異国の地での物語が好きなので、ちょっと昔までの「長野らしさ」が足りなくて寂しい。