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ワット

価格: ¥3,150
カテゴリ: 単行本
ブランド: 白水社
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ベケットの小説の中で一番面白かったです。 ★★★★★
徹頭徹尾合理的な叙述を展開することで、かえって狂気とユーモアを誘います。読んでいてクツクツと笑いがこみ上げてくるような本です。はっきりいってイカれてますが、日本の小説のように暗さがないところが印象的でした。明るいからこそ絶望的なのかもしれませんが。順列組み合わせによる文章があほらしいほど続く、とってもキュートな本です。

ベケットの小説のなかで一番読みやすい本でもありました。

ベケットの小説の中で一番面白かったです。 ★★★★★
一時期ベケットの小説や戯曲を漁っていたのですが、この本が一番面白く
感じました。順列組み合わせによる無意味な文章の羅列が今まで経験した
ことのない笑いを誘います。イカれてる部分もありますが漱石みたいな暗さ
がないです。明るいからこそ破滅的なのか・・・!
違うと思う。

徹頭徹尾理詰めで展開される世界。
チェス
合理世界の果て。

読みやすさもベケットの小説のなかでは一番でした。

ちっともおもしろくない、ベケットの最高傑作。 ★★★★★
 「象徴の意図されざるところに象徴を見るものに禍いあれ」という謎の呪詛で終わるこの本は、おそらく現代小説の最高傑作だろう。とはいえ、傑作だからスリルや感動を与えてくれるというわけでもない。正直にいって、おもしろくはない。ジョン・ケージの音楽が音階とは無縁であるように、ベケットの「ワット」は感情の起伏とは無縁だ。

 ベケットはわざとつまらない些事にこだわっているようにも見える。どこまでごだわって見せるか、それが勝負どころなのだ。また、ベケットは決して何かを断言したりはしない。作者が作中人物について確たることを言えるはずがないからだ。トルストイやバルザックたちが完璧な小説を書くことのできた、そんな牧歌的な時代は終わった。作者が偉そうに(あたかも神のように)注釈をくわえることなど、ベケットにはあまりにおこがましくてできそうにない。

 その代わり、不確かなことは不確かだと猫出する率直さくらいは持っている。あっちへふらり、こっちへふらり。ああでもなく、こうでもない。恐ろしいほど回りくどく、恐ろしいほど退屈だ。その結果、「ワット」という、読者からのどんな共感や意味づけからも自由な、奇跡としか言いようのない、美しい本が今私たちの手の中に残った。この小説に果敢にも挑む、辛抱強き読者がひとりでも多くあらんことを!