リロ・アンド・スティッチ オリジナル・サウンドトラック (CCCD)
価格: ¥1,600
スティッチが気に入ったなら、このサントラを子どもたちに聴かせてあげよう。夢中になって踊ること間違いなしだ。子ども向けCDとエルビスの組み合わせはめずらしくない(実際エルビスの子ども向けコンピはたくさん出ている)が、このサントラの選曲はピカイチだ。「Stuck On You」を聴けばリビングがダンスフロアに早変わり、腰を振って踊りだしたくなる。「Suspicious Minds」は大人の歌詞だが子どもたちが歌っても気にならない。「Heartbreak Hotel」はチェックアウトの時間を変更しなければいけない気分に。「Devil in Disguise」では激しく腰を振ってもうヘトヘト。「Hound Dog」を聴くころにはひとつの疑問が頭をよぎる。果たしてこれらの曲は本当に大人向けに書かれたのか。カヴァー2曲(ウィノナのハスキーで刺激的な「Burning Love」とア・ティーンズ・バブル・ヤミーの「Can't Help Falling in Love」)も年ごろの女の子たちが好きそうなダンスナンバー。最後のスコア3曲に来てようやくサントラらしくなる。作曲家アラン・シルベストリによる「Stitch to the Rescue」「You Can Never Belong」「I'm Lost」は、危険や陰謀、遊びなどのシーンを盛り上げつつ、登場人物が希望を持ったり落ち込んだりする心理も表現している。しかしエルビスとシルベストリの曲だけではない。このサントラにはマーク・ケアリ・オマルの「Hawaiian Roller Coaster ride」と「He Mele No Lilo」というハワイアンのオリジナルが2曲収録されている。激しく腰を振って息切れしているエルビスもどきを横目に、腰蓑(こしみの)を付けた優雅な踊りで、伝統的なフラダンスの雰囲気を感じさせてくれる。(Tammy La Gorce, Amazon.com)