軽い時代を軽く描いても・・・
★★☆☆☆
きちんと取材して、ちゃんとキャラクターを立て、
イイ落ちまで用意されています。
しかし、表面をなぞった感は否めません。
意地悪な言い方で申し訳ないのですが、
作者が数回現場を見て、グラビア担当者と話して、
「あら、まあ、そうなの」という声が聞こえてきます。
グラビア撮影、夜はあんまりしません。
「ピン」ということを作中重視していますが、
普通ピンどころか一人4ページくらい使います。
1ページ一人という「ピン芸人」的な使い方はしません。
ピンといえば、当然ピントがあってるか、
「ピンが胸にきてない」のように使います。
あと、もはや編集者はリクルート的に人気職種ではまったくありません。
ガツガツしない、上昇志向の薄い、ほどほどを良しとする「今」を
描こうとなさったので、軽いのはいたしかたないのでしょうが、
時代を後追いするのは、作家としてどうなんでしょうか。
少し物足りなかったです!
★★★☆☆
う〜ん、林真理子作品にしては今回の作品は今ひとつ…
業界の裏が赤裸々に描写され興味深くは読めましたが短編小説と言う事で奥行きが物足りない感じ。
長編なら、もっと内容がまとまったかも。
これが現実?
★★★☆☆
グラビアアイドルを取り巻く業界の人々の思惑を、カメラマン、マネージャー、メイクさんなど視点を変えて語らせる、林真理子氏お得意のパターン。
相変わらず、さくさく読ませてしまうので「本はちょっと…」と言う方にもお勧めではあるが、あまりに軽いので何も残らないのも事実。
1日体験でグラビア撮影に付き合ってきた、と言った感覚。
でも、これが現実としたら怖い。その後、グラビアアイドルを見る目が変わった。彼女たちはしたたかな女性の塊なんだな〜と。
下品な感じ
★★☆☆☆
小説というより、グラビア編集者から聞いた内容をフィクションにしたような感じでしたね。
表現が下品で内容も薄くすぐに読めました。
内容もシリアスじゃなく中途半端でした。
いつも出てくるブランドが「コムデギャルソン」なのは、つまんないな〜。
例えるならブランドじゃなくって雰囲気でもいいのにいつもお気に入りブランドを書くのは飽き飽きです。
他の作家に書かせた方が面白かったかも
★★★☆☆
男性向けコミック誌のグラビアページに携わる
編集者・モデル・スタイリスト・カメラマンなどが
入れ替わりで語り手となる連作短編集です。
青年コミック誌の売り上げはこのグラビアの良し悪しで大きく左右されるというのに、
会社も社会もははっきりとそれを認めたがらず、
華やかに見えるけどどうしても軽んじられてしまう世界。
ここで働く人々もいいところまではいったものの一流にはなり損ねたとか、
大勢の中から頭一つ抜けることができずに消えていくことが明白な少女たちばかり。
林真理子さんの本は数冊しか読んだことがないけど、
これってあえてこの人が書くべきテーマなのかな・・・疑問。
グラビアがテーマなのに、いやらしさがないんですよね。
これなら男性作家が男の視点で、
徹底的に人の欲望(性、野心)の醜さに焦点を絞って書いた方が面白かったかも。
最後の展開もちょっとずれているような気がしたし、
記憶に残るような作品ではないような・・・。