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ツァラトストラかく語りき (下巻) (新潮文庫)

価格: ¥662
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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ニーチェの最高傑作 ★★★★★
ニーチェの最高傑作であり、後世の価値観に計り知れない影響を与えた作品です。
 ツァラトストラはニーチェの思想を代弁する傀儡としての役割を果たしていますが、その思想の核は、形骸化したキリスト教の否定、外部からの強制ではない個人的価値観の重視、超人思想、永劫回帰思想などに象徴されます。
 この本は一度読んだら忘れられない金言の宝庫です。詩的な比喩が多用され、どのように解釈するかは読み手の考え方しだいです。
 竹山氏の訳は古風な表現のため格調高く重厚ですが、悪く言えば難解です。読みやすさを求めるなら岩波の訳、格調高さを求めるなら新潮の訳をお薦めします。

 以下に、私の心に残った部分を挙げてみます。
・勇氣はまた、深淵に臨んで眩暈をも殺戮する。人間はいずくにあつてか深淵のほとりに立たざるものぞ!見ることはすなわち -- 深淵を見ることではないのか?
・人間が人生を見ることの深さは、すなわち彼が苦惱を見ることの深さである。
・「かくの如きが人生であるか。いざ!いま一度!」かかる言葉の中には、多くの鳴り響く樂の音がある。耳ある者は、聴け。--
・幸福はわれを追う。その所以は、われが女らを追わざるによる。
・ある人の孤獨は、病める者の逃避である。また、ある人の孤獨は、病める者からの逃避である。
・最大の人間もあまりに小さかった!之ぞ、人間に對するわが憤怒であった!しかも、最小なる人間も永劫に回歸する!之ぞ、一切の存在に對するわが憤怒であった!あゝ、嘔吐!嘔吐!嘔吐!
・おゝ、わが魂よ、われはなんじに、暴風のごとく否を言い、雲なき空の如く然りを言う權利を與えた。なんじは光のごとく靜かに立ち、いまや否定する暴風のさなかを行く。
・われは今日の人間のための光であろうとは欲せぬ。光と呼ばれようとは願わぬ。われは かれらを -- 眼(まなこ)眩まそうと欲する。わが叡智の紫電よ!かれの眼をば抉り出せ!

必読書 ★★★★★
ニーチェの代表作を平易に理解できる本です。
比喩に富む著作にその解釈を各ページ毎、併記してあるので、専門知識などなくともすらすらと読み進めます。
下巻では永遠回帰について語り始めます。
既成の形而上学概念に代わる新しい価値観を模索するツゥラトストラは山伏のようでもあり、その世界に引き込まれます。
歴史的影響(ナチス)とニーチェの真意を比較して読むと面白いと思います。

その流れるような文体と含蓄に富む文章からは種田山頭火を想起しました。
一般に思われるような、いわゆる哲学書とは全く別物です。