ニーチェを絶賛する人、特に若い人というのは「俺は、ニーチェを読
んでいるのだ」というつまらない価値観に自己満足しているに過ぎな
い。
高尚な事を言ってるようなニーチェでさえ、最後は梅毒が脳に回って
死んでいるわけであり、所詮は俗人なのだ。
以下、とくに心に残った部分を挙げてみます。
・人間にとって猿とは何であるか? 嘲笑のみ、あるいは惨ましき汚辱のみ。超人にとって人間はまたこれに等しきものであろう。嘲笑のみ、あるいは惨ましき汚辱のみ。(中略)きけ、われなんじらに超人を教う! 超人は大地の意義である。
・人間は、獣と超人との間に張り渡された一條の綱である。--一つの深遠を超ゆる一條の綱である。渡りゆくも危うく、途上にあるも危うく、後(しりえ)を見るも危うく、戦慄するも、はた佇立するも危うい。
・おおよその者にあつて人生は失敗である。(中略)過剩なる人間の群れあまりに長く生き、あまりに長くその枝に懸かつている。ねがわくば暴風雨が來らんことを! そうして、かかる腐敗せる蝕(むしく)いの果を、すべて枝から揺さぶり落とさんことを!
・なんじが愛するかの枝濶(ひろ)き樹と同じくあれよ。樹は、靜かに耳傾けて、海の上に懸かつている。
・遁れよ、わが友、なんじの孤獨の中に!かなたへ、荒々しい強い大氣の吹くところへ。 遁れゆけよ! なんじの使命は蝿叩きとなることにあるのではない。
・なんじが出會しうる最惡の敵は、ただつねになんじ自身である。洞窟に、森林に、--なんじ自身がなんじを待ち伏せている。