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チャーリーとの旅

価格: ¥1,890
カテゴリ: 単行本
ブランド: ポプラ社
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本を捨てて街へ出よう ★★★★★
本書はスタインベックがアメリカとアメリカ人を知るために,実際に愛犬「チャーリー」を連れキャンピングカー「ロシナンテ」に乗り三ヶ月かけて全米を旅した旅行記です.

本書に書かれている旅行の内容も然る事ながら,旅行の動機に胸を打たれました.スタインベックは「自分は長年、アメリカ人の人情風俗にじかに触れないでアメリカのことを書いてきた。知らないことについて書くのは作家として犯罪的行為だ。もう一度この目で自分の国を見てやろう」と言います.スタインベック自身もアメリカ人であり,長年アメリカに住み,自身の経験とアメリカに関する文献を参考にアメリカについて書いてきましたが,すべての土地を見たわけではなく,すべての土地の人と話したわけでもない,というのです.

我々日本人は,いったいどれだけ日本について知っているでしょうか?学校で日本の歴史や地理を学び,家族旅行や修学旅行で日本の名所を訪れただけで,日本について知っているといえるでしょうか?せっかく日本という美しい国に生まれたのだから,北海道から沖縄まで足を運び,富士山に登ったり,地元の人々と海の幸や山の幸を肴に日本酒を煽りたい,と思わせてくれる作品でした.まさに「本を捨てて街へ出よう」を体現していると思いました.
たいへんな旅こそやってみる価値がある ★★★★☆
 何事であれ、いったん計画が動き出せば予想もしなかった事態が頻発してくる。なんとか当初の計画に引き戻さないといけないときもあるし、なるがままにまかせてみるのがいいときもある。今読めば「ああ、そういう時代だったか」と思える場面も数多くあるが、実際のアメリカはこの時代とほとんど何も変わってはいない。
真のアメリカ人を描いた紀行文! ★★★★★
面白かった!

ノーベル賞作家である著者スタインベックが、愛犬のフランス紳士?プードルのチャーリーと、1960年9月に、アメリカを自ら運転する改造したキャンピングカーで回る紀行文です。

ソビエトと、冷戦化のアメリカで、人々は、どう生き、どう感じているか、スタインベックのフィルターを通すことで、より、リアルなアメリカ人像がみえてきます。元来、アメリカ人は、陽気な人種のように描かれますが、決して、外交的でない気がどうしても、拭えないでいました。すごく、ハッピーに振舞っておいて、決して、本心を見せない人、というのでしょうか、そういう風に感じていました。

この本を読んで、思ったのは、アメリカ人というのは、アメリカ人にしか、アメリカ人の本質を描けないな、ということ。紀行文でありながら、その土地々の、人間を的確に書ききっています。旅の最終盤あたりには、本人も言っておられますが、たくさん詰め込みすぎて、もう、なにも入らない状態で、疲れきっています。癒しを求めて旅をしているのではないので、それは、疲れたことでしょう。

特に、南部では、その当時、人種差別を撤廃させる運動が盛んで、黒人も白人も、異常な熱情に突き動かされていますから、それを冷静に受け止める側も、相当な覚悟をもって、それを消化させ、文章にするのは、大変だったと、つくづく思います。

そして、思うのは、今なお、アメリカの社会は、それを解決できずにいます。あの時代から、40年が経とうというのに、その代償をアメリカ社会は、払いつづけている。たくさんの人が戦い続けているのに、キング牧師の夢は、未だに未実現。オバマ氏が、候補に決まった今、この時代をスタインベックなら、どう切り取ったのか、とても興味があります。

今を読み解く意味でも、全く、古くない一冊でした。
現代のことか思ってしまった ★★★★★
老年のスタインベックが、アメリカを見つめ直すため、という名目で、男のロマン(?)を実現するため、チャーリーという名のフランス老紳士(プードル)一匹をつれてトレーラーで、アメリカ全土を巡る旅に出る、という紀行文です。

スタインベックという作家をより深く理解するためにも重要な本ですが、スタインベックに興味が無い人でも、一読の価値はあります。何十年も前のアメリカの話ですが、まるで現代の話のようで、興味深く読みました。

プードルのチャーリーは、実に紳士的な犬なのですが、それでも熊には襲いかかろうとする犬の本能にはびっくりしました。犬との旅は楽しそうです。