シンプルに原作どおり
★★★★☆
このシリーズ、時々おそろしいくらいのアレンジが入るが、
「マクベス」はいたってシンプルに原作どおり。
魔女の予言を信じちゃうところから始まるマクベスの狂気が
結構上手く表現されている。
人は信じたいものを信じるという理屈がちゃんと伝わってくる。
また、各キャラクターの書き分けが明解なので、
大変わかりやすい。舞台を見るときの予習にもいいと思う。
ただ、「マクベス」の舞台では
マクベス夫人の「女はコワイ」というのが見所のひとつなのだが、
この漫画だと、最初にマクベスをけしかける場面以外、
あまりマクベス夫人はこわくない。
手を洗うエピソードなどはさらっと終わる。それが残念。
欲望はとどまらない。
★★★☆☆
血で血を洗うスコットランド王の王位継承争い。
なにが正しいか。誰が正しいか,それを現代の規範から判断してはいけないことは充分に分かっている。
誰の立場から描かれたものかでそれは違って見えてくるだけである。
シェイクスピアが主人公にしたマクベスは,果たして大悪人かというときっとそれは、
違うのだろう
英雄がアホになっていく
★★★★★
人望、実績、才能、資格、技能にうまい会話ができる天才に近い英雄が欲に心を奪われてアホになっていく経過が書かれてました。2010年現在の日本国を動かす一国のトップに読んでもらいたいマンガです。
膨れ上がる欲望!!そして狂気!!
★★★★★
マクベスの漫画化本です。
原作も短い所為か構成も殆ど同じ、原作どおりの展開です。
絵は最初あまり上手くないかな〜と思っていましたが、
絶望の表情、狂気の表情、欲望の表情のすさまじさ、
いつの間にかグイグイと引き込まれていきます。
特にマクベスの次第に人ならぬ欲望と狂気のイメージ。
これがはち切れんほど。
善良な男がだんだんと巨大な化け物になって
世界を覆いつくすような感じは見事です。
原作を知っている方も知らない方も是非どうそ。
権力に魅入られた人々と男の狂気の物語をかみ締めてください。
おもしろい。ぐんぐん惹きこまれます。
★★★★★
人間というものは、欲に目がくらむと行き着くところまで行ってしまうということがよく分かります。
一度犯してしまった罪を覆い隠そうと、さらに罪を犯す。
まさに悲劇です。
そんな人間の弱い部分がいたいほどよく分かります。
まさに名作です。