マルケスが小説作品の中で描く奇妙で幻想的なエピソードが、何故か自然に頭の中に描かれていくのは、新聞記者として現実の世界を読者の脳裏に描かせる基本を身に付けていたからではないだろうか。ここに彼の足腰の鍛練があるのだ。
この本で彼の語り口に親しんだ後に、難解とも言われる彼の幻想的な作品に踏み込んでいけば、あなたも、自然にその世界を体験することが出来るでしょう。