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ホテル・ニューハンプシャー〈下〉 (新潮文庫)

価格: ¥767
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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二十世紀の神話 ★★★★★
今更何を言ってもしょうがないとは思うけれど、間違いなく二十世紀最高の小説の一つ。
最後の最後に、打ちのめされる。人生を変える一冊です。
人生の苦境に立った時に・・・。 ★★★★★
私の人生のバイブルです。

他の方も描かれているように人生の苦境に立った時やつらい気分の時に何度も読み返し、救われました。

一組の家族のを通しての人生の、生き方の物語。

びっくりするぐらい波瀾万丈でつらい人生です。

夢見がちの父、それを見守るように支え、ひたすら許し続ける優しい母、それぞれ問題を抱えた個性豊かな子供達、ガッシリとした存在感を持った祖父、ソーロー(悲しみ)という名の犬、「僕たちのフロイト」と呼ばれるユダヤ人の老人と熊、熊に扮して心を閉ざしたままの少女、母親がわりの娼婦達、テロリスト達、人生の岐路に表れる白いタキシード姿の男・・・。

しっかり者の長女がレープにあい、犬が死に、祖父アイオワ・ボブの死、母と甘えん坊の末っ子が死に、テロに巻き込まれ視力を失う父、天才作家とさわがれた二女の自殺・・・。

これでもかこれでもかと家族をおそう悲しみの数々・・・。

それでも人生は続いて行く・・・・。それでも生きて行かなくてはならない・・・・。

残された者達はどうすればいいのか・・・・。

ただただ時をやり過ごす、その方法を、時が傷を癒して行く様をこの物語は私たちに見せてくれます。

大きな悲しみと後悔を重く引きずりながらもそれでも夢見る事を忘れずに生きて行く父。あなたはどれだけ強いのかと・・・。

ソーロー(悲しみ)は漂い、開いた窓は通り過ぎる事。

物語の重要な場面場面で表れる人生を生きて行く上の教訓のようなものがそのまま私自身の教訓にもなっています。

内容の重さに比べて物語の語り口はやさしくユーモラスで作者の登場人物に対する強い愛情に心を打たれる事でしょう。

たくさん思いっきり泣いた後、訪れる静寂のように物語は幕を閉じます。

これは一組の家族を通した現在を生きて行く人々の救済の物語です。
 
明日の運命なんて分からない ★★★★★
多彩な内容を含んだ、この物語は、帰納的に、いくつかの太い骨格を持つ。
その太い骨格は複数あるが、どの事をより重点的に感じるかは、読者次第だろう。

私は、人間の運命の不安定性を強く感じた。
それは、個人の生命をも左右する、重大な問題においても、だ。

このウィーンの革命家達は、オペラ座を、二つの大型爆弾で、破壊しようとする。
ここが破壊されると、観客と出演者達の生命は、一瞬にして吹っ飛ぶ。
何ら落度の無い市民が、娯楽としてのオペラに興じている時に。

こんな具合に、個人の運命なんて、一寸先は闇だ。
実際、この物語では、何人かの意外な人が、意外な時に突然死ぬ。

しかし、それでも、人生は捨てたものでは無い。
ホテル・ニューハンプシャーは、二度の失敗を経て、最終段階に差し掛かる。

著者のこれまでの作品の中で、特に希望に満ちている。
寝食を忘れて、読み進んだ。

一方、華麗な翻訳にも、酔った。

ある家族の神話--The Show Must Go On! ★★★★★
無想家の父親と異形の子供たちの半世紀の歴史。まるで事故の多いサーカスを見るように、はらはらどきどき、どころか、時に胸がつぶれるような思いまでさせられますが、読後に残るのは爽やかさと、生きる力を与えられた、という感じです。
ホテルを経営する夢に生きる父親(結局最後まで本当にホテルを経営することはなかった)、おかま、近親相姦、小人症、難聴の子供たち。彼らを取巻く革命家や売春婦。動物と着ぐるみ。それから実際に小人サーカスもちょっと登場するのが象徴的です。
その昔、サーカスで事故があると、クラウンたちが出てきて観客の気をそらして何とかショウを続けたという話を思い出します。(「私たち夫婦の悲惨のためにクラウンを呼んで」というスタンダード曲「センド イン ザ クラウンズ」はそれにちなんでいます)何が何でもショウは続けなくちゃ…この小説は、そういう話なのだと思います。
非現実的、というよりは、夢のように生々しい現実、というべきでしょう。
長編というより短編集 ★★★☆☆
痛烈なエピソードが満載で、一つ一つのエピソードはそれなりに楽しめましたが、登場人物のキャラクターに一貫性がなく、支離滅裂の印象を受けました。小説に出てくるスランプ時のリリーに対する批判がそのまま当てはまります。全体的なストーリーがありません。特にバーベル上げしか能がなく、精神的な成長もない主人公には落胆させられました。
野の花 ★★★★★
現実というおとぎ話の中で、傷つき血を流し死んでゆくすべての人に贈る、美しくも哀しい愛のおとぎ話。
上巻から続き、舞台をウィーンの第二次ホテルニューハンプシャーに移し、そこで起きる様々な事件を折り込み、物語は続きます。
 物語全体がかっこいい!そして内容もおもしろい!上巻とは少し趣向が濃くなっています。
活字中毒薬局 ★★★★★
読了!おもしろかった!。ホテル作りを生涯の夢とする父親、一家の大黒柱である母親、ホモの長男、レイプされる長女、そして姉を愛する主人公、こびと症の妹、飼い犬の剥製を愛する弟。そしてマッチョなじいさん。一家の歴史に欠かせない熊たち。みんな「負」を背負いながら、それを乗り越えていきます。
この本もサイダーハウスルールもレイプをテーマにしていると書いてあったが、サイダーハウスルールの堕胎、ではなくこっちは傷つけられた精神そのもの。
でもどんなできごとも乗り越えていくベリー一家のみなさんに拍手パチパチでした。もちろんたっぷりとユーモアと愛情をもって描ききったアーヴィングにも。
camera obscura ★★★★☆
近親相姦アリ、レズあり!こちらもアーヴィング。両作品とも映画化されてます。