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自衛隊の情報戦―陸幕第二部長の回想

価格: ¥1,890
カテゴリ: 単行本
ブランド: 草思社
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インテリジェンス・ブームに乗じた駄作 ★★☆☆☆
 最近、インテリジェンス関係の書物が氾濫し、自衛隊の情報活動について書かれた本がいくつも出ている。この本の筆者は陸上幕僚副長、西部方面総監まで登り詰めたにも関わらず、肩書きとして元陸幕第二部長(情報担当)を前面に出している。それだけインテリジェンス物の人気が高いということなのであろう。

 しかしながら、本書は名前とはまるで異なり、自衛隊の情報活動についてはほとんど書かれておらず、拍子抜けした。大半がよど号ハイジャック事件及び金大中拉致事件の回想記である。それなりに面白いのだが、別に筆者がこの両事件で活躍したわけではなく、読むだけの価値があるかどうかは微妙なところである。また、最後に防衛省の情報活動について提言めいたことを書いてあるが、非常に浅薄であるという印象しか受けなかった。この程度の知見しか持っていないのかと驚いたといったら言い過ぎだろうか。

 本書は引退した元自衛官の一回顧録として読まれるべきであって、インテリジェンスを前面に出す筆者もしくは出版社のスタンスはいかがなものかと思う。
物足りない ★★☆☆☆
 旧陸軍将校としてシナ戦線に従軍し、戦後は陸上自衛隊に勤務した著者が自らの経験とインテリジェンスの重要性を語った本である。あくまでも自らの経験を元に執筆したものであるので、一視点からの観点は詳細だが全体像が見えない箇所もある。

 著者は最初の韓国駐在武官であり、よど号ハイジャック事件に遭遇している。そのため、この事件を現地で対応した自衛官の観点としては貴重な資料である。
 また、金大中拉致事件の時に自衛隊がKCIAに協力したとする映画が製作され、その中の人物のモデルにされたことから、自らの潔白を主張する内容も含まれている。

 防衛省については、設立当初から内局の力が強く、逮捕された守屋次官のような官僚に頭が上がらない組織では問題があると指摘している。しかし、自衛隊の情報戦というタイトルと比較すると内容は少々物足りない。
中身は良いがタイトルに惑わされないように ★★★★☆
他のレビューにあるように、全体としてはとても読みやすく、旧軍時代のエピソードをもとにしながら今にも通じることとして述べられている「広報の重要性」や「社会的「不規弾」」に関するコメント(詳しく本書を読んでください)、「よど号事件」の生々しい現場での様子等興味深い話が盛り込まれており、一読の価値あり、だと思う。
しかし、タイトルにある「自衛隊の情報戦」を知りたくて、これから購入を考えている方々に若干のアドバイス(=4つ星にした理由)を。
−全体の約半分が「よど号」「金大中」事件について、残り半分の半分(すなわち全体の1/4)は旧軍時代のこと、半分に今の自衛隊のあり方(半分ぐらい情報関連)についての言及。要は現在の自衛隊における情報については、全体のが1/8程度の記述量。これはいくら副題に<陸幕第二部長の回想>とあっても、「自衛隊の情報戦」という主題には見合わないのではないか。(著者がつけられた題ではないと思いますが)
−本文中にある「専守防衛を政略とする我が国」では「地上戦がきわめて困難」とし、「強力な海空戦力とミサイルによる抑止力に頼らざるを得ない」というのも、「元陸幕第二部長の回想」」と受け取っていいものだろうか?また、著者がイギリス陸軍参謀大学で学んだという「同じ任務が達成できるなら、防御は戦力が1/3で済む」に合理主義の国民性を見たというが、これに疑問はなかったのか?このあたり、もう少し突っ込んだ記載がほしかった。
自衛隊の情報戦というよりは・・・ ★★★★☆
タイトルにある自衛隊の情報戦は、この本の後半から。前半は、著者の旧軍時代の話ですが、これだけでも面白い内容です。

後半の自衛隊時代の話も非常に貴重で、自衛隊の情報収集力がCIAにも評価されていたという話やアメリカは東アジアの情報収集は苦手等、なかなか聞けない貴重な話があり、最後までスラスラと読めます
かなり良い本である ★★★★★
 かなり良い本である。陸軍時代の広報の在り方、よど号事件、金大中事件の実体験を中心に、自衛隊の情報組織の在り方を鋭く分析している。文章も引き込まれるようで読みやすい。情報の重要性が指摘される今日、必読の書といえよう。
 なお、執筆者は自衛隊の情報分野の責任者であり、陸将である。
 人によって、本に求めるものには違いはあると思うが、買って損のない本という印象である。