温かさを感じます
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日本料理というと格式ばった印象を抱いてしまうのですが、この本を開いたときに飛び込んできた言葉に監修された宮川さんの温かさを感じました。「料理を作るのは、一本のまっすぐな線をたどっていくことだと思います。」これは料理というものはおばあちゃんからお嫁さんに そして娘に、という料理の深さを線にたとえているのでした。この言葉を読んだときに はっとしました。はたして私は子供に伝えるべき料理を見せてきただろうか?与えてきただろうか?と。
本のすみずみに食材や器、料理そのものや関わりのあることに深い造詣と発見がありました。ただ見ているだけでも美しく 心が満たされていくものがあります。また日本料理を題材にしているということもあり、背景やページの細部にこだわりが感じられ、それを見るのもまた楽しいものがありました。文字の色なども抑えていて 目に優しく落ち着いた印象でした。器の置き方など 若い方にも参考になるものがたくさんあり、この本一冊持っているだけで料理する方には 大いに力になると思います。
レシピも簡潔明瞭で、日本料理を難しく考えていたことが自分でも作れるのでは?と思わせてくれる内容でした。ぜひお手にとってレパートリーを増やしていただきたい本です♪