やや大袈裟なタイトルかと
★★★☆☆
論語などの言葉を引用して、ところどころで教訓めいたいい話はあるんですが、
いかんせん説明が足りなさ過ぎの内容でした。
「この人はどういうキャリアを積んできた人なんだろう?」と思いながら読んでいて、
中盤に差し掛かったあたりでフリーのエンジニアだと判明したり、
様々な専門用語が何の説明もなく使われ続けたり、
「技評SE新書」とは言っても、読み物としてのテンポが悪い気が・・・
構成は以下のとおり。
第1章 『負け犬になるわけにはいかない』
第2章 『まず準備せよ』
第3章 『習慣が人生を変える』
第4章 『能動で動く』
第5章 『莫作の力』
こう章立てを見るだけでも非常に観念的というか・・・
章立て自体に連続性がないので、書いてあることも散漫な感じ。
思いつくまま書き留めた、という趣旨なんでしょうか?
タイトルがタイトルだけに著者の具体的な経験を期待していたのですが、
そういう期待があるとちょっと拍子抜けだと思います。
経験者の悲喜交々が現役の道標になると思うのですが。
「習慣が人生を変える」
★★★★☆
「習慣が人生を変える」という言葉がとても印象的です。それ以外で挙げるとすると、ひとつは「家計簿的発想と投資的発想」。1日24時間は誰でも同じ、でもそれをどう学習の時間にあてるかで準備がうまい人とそうでない人がいるということ。もう一つは「良心の発露」。能動とはまた違った、どちらかというと「気づき」に近い仕掛け。150ページあまりのこの本は一気に読める!
悔いばかりの人生から見ると
★★★★★
悔いばかりの人生からみると、なんとなく、あれ?っと疑問に思ってしまう。
日本のソフトウェア産業が、なぜ、こんなに疲弊しているのか。
先達である自分たちがしっかりしてこなかったからと反省ばかりである。
著者は、著名なSEで、書いていることはもっともなことが多いが、なにか心を打ちません。
具体的なことを書いてないからだということが最後まで読んでわかりました。
現地、現物の話でないことは、どんなに正しくても、どんなに偉くても、心は打たない。
自分の甘さを気付かせてくれた
★★★★★
この本は作者が日本のSEが少しでも幸せになるようにと、自分の経験を惜しまなく書き綴った一冊です。私は日本人ではないが、とても共感できました。
作者とご縁があり何度かお話を聞いてますが、本を読んで新たな発見がありとても参考になります。一例として、本の中に「時間というのは、最初に天引きしてしまわなければ、あまったりするものではありません。」という記述があります。それを読んで、「なるほど!」っと今の自分の甘さに気付きました。私は育児休暇の最中でいつも時間におおわれ、勉強が全くできてないです。また段々とその生活に甘んじている自分が居ます。本を読んで心改め、自分なりの目標を設定し、毎日一時間以上は読書がでいるようになりました。細かい時間の使い方なども同時に書かれているので、復職後も活用できます。会社に居てある程度職位があがるとなかなか専門勉強できないと嘆く方にも、お勧めの一冊です。
プロの誇り
★★★★☆
日本ソフトウェア業界の組織は、総じて「アマチュア」の人たちで構成されています。
マネジメントの「プロ」と言える人はほとんどいませんし、そのような組織の中では、
技術者も「プロ」のレベルに到達できる人は限られています。
この時代の中、作者の清水氏が夢破れ一度は業界を離れたが、そこから復活をとげ、
タイトルの「わがSE人生に一片の悔いなし」と言えるようになった。
その人生の仕事への取り組み方を綴った価値ある一冊です。
清水氏はプロとしての誇りを次のように説いています。
・約束できること
・要求に合わせてプロセスを自在に変化させること
・人間的に信用できること
「さすが」と言わせるのがプロの仕事、そうなるために清水氏はどうしたのでしょうか?
是非、一読ください。