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救世主の野望―オウム真理教を追って

価格: ¥1,366
カテゴリ: 単行本
ブランド: 教育史料出版会
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地下鉄サリン事件はるか以前にこれだけのことを書いていたのは立派 ★★★★☆
自分がこの本を読んだのは、まだ長野のサリン事件も、
地下鉄サリン事件も起こるはるか以前でした。

江川氏の「坂本一家失踪に関して、オウムが怪しい」という
論調には、ごく普通の一般人である自分は、「本当にそう
だろうか。何事にも慎重に吟味しなければ」という感想を
持ったし、当時の世間の見方も、事件発生後かなり頻繁に

テレビに出て独自の意見を述べていた某推理作家に影響されてか、
「本当にオウムのしわざであったら、プルシャ(オウムのバッジ)
を落とすなんてことはしないだろう」というものでした。

結果的には、江川氏の推察はすべて正しかったことになるのですが、
彼女がこれだけのことを公表していたにもかかわらず、

これに耳を傾けなかった(傾けたくなかった?マスコミや世間
の責任は重いものがあると言わざるをえないと思います。

また私たち一般市民も、「不正・犯罪は許さない。もしマスコミが
不正や犯罪を摘発するのに及び腰ならば、市民自らが立ち上がって、
これらの摘発を促す」という強い姿勢でのぞまなければ、タブー

(オウム事件の場合は「自由」が保証されるはずの「宗教」)を
恐れるマスコミは動かないかもしれない、と決意を新たにさせられた
一冊でした。