素朴な中にもシティ・ポップ的な
★★★★☆
アトランティックからRCAへ移籍したホール&オーツの第一作目('75年作)にして、本作収録曲[2]が大ヒットした事で、彼等を全米規模での有名アーティストに押し上げた出世作でもあろうかと思います。
'80s初期の"飛ぶ鳥を落す勢い"であった時期とはまた一味違い、なんと言いますか、素朴な中にもシティ・ポップ的なちょっと洒落た感じを含ませたような感じを受ける内容になっています。
折に触れてロックン・ソウルと形容される彼等の音楽ですが、本作でもソウル・テイストは漂ってはいます。ただ、やはり勝っているのはポップでモダンな感覚ではないでしょうか?[9]のようなかなりエレクトリック・ポップに近い曲もありますが、後年、テクノ・ソウルを上手く表現した"I CAN'T GO FOR THAT"のヒントになっていたのかも知れません。
ジョン・オーツがリードをとる[3]、ホール&オーツ裏ベストを勝手に作るなら絶対にエントリーされる(と個人的に強く思う(^^;)[5]など、ホール&オーツ初期作品の中でも出色の出来かと思います。