パリ空港の人々 [DVD]
価格: ¥3,990
モントリオールの空港で居眠りしている隙に搭乗券以外の所持品すべてを盗まれてしまった恐妻家の男(ジャン・ロシュフォール)が、パリのドゴール空港で拘留され、そのまま空港内トランジットゾーン(外国人用処理区域)で同じ境遇の仲間たちと気ままな生活を始めていく…。
のんびりおとぼけムードと、それぞれの人間模様が巧みにミックスした、フィリップ・リオレ監督の秀作ヒューマン映画。フランス映画ならではのエスプリの効いたシニカルな笑いの数々が人生の機微を痛感させ、またそれに相応した映像美と音楽の妙もあいまって、実に心地よい。ここでは空港が一つの小宇宙となり、グランドホテル形式の詩的ドラマが奏でられていくのだ。なお、後のスピルバーグ監督によるアメリカ映画『ターミナル』とどこか似ていると思っていたら、どうやら共に実在のエピソードを元ネタにしていたようだ。(増當竜也)