Expression
価格: ¥1,400
When he died on July 17, 1967, John Coltrane was in a period of exploration, and while his musical pedigree afforded him a level of jazz authenticity that perennial outsiders such as Albert Ayler, Ornette Coleman, and Cecil Taylor could only dream of, the cathartic, rhythmically turbulent music of 1965-1967 tested the indulgence and endurance of even his staunchest fans. But Coltrane was a creative lightning rod for any number of improvisors, and while a few jazzmen, such as the Art Ensemble of Chicago and Julius Hemphill, followed his spiritual lead, his vertical constructs and open-ended modality also found fruition in the open-ended, electric blues and jazz of groups such as Cream, the Jimi Hendrix Experience, the Mahavishnu Orchestra, and the many bands of Trane's old mentor Miles Davis. "Ogunde" is an ecstatic, rolling ballad, all white-peaked waves and billowing winds, in the lyric tradition of A Love Supreme. Likewise, on "Offering," the centerpiece of Expression, Trane proceeds from a stirring lyric prelude, through spasmodic rhythmic abstractions, culminating in a jubilant, wailing dialogue with the droning, pulsating percussion of Rashied Ali. --Chip Stern
コルトレーンの遺作
★★★★★
デヴィッド・ワイルド編の『ジョン・コルトレーン・ディスコグラフィー』によれば1が1967年3月7日、2・3が1967年2月15日、4が1967年春録音。1967年7月17日の死の直前の録音。本作がコルトレーンの遺作と言えるだろう。最後のメンバーは以下の通り。ジョン・コルトレーン(ts、fl)、アリス・コルトレーン(p)、ジミー・ギャリソン(b)、ラシッド・アリ(ds)、ファラオ・サンダース(pic、fl)。
ちなみにエリック・ドルフィーは1964年6月29日に亡くなっている。
特徴的なのはこのアルバムで初めてコルトレーンがフルートを吹いていることだろう。ドルフィーの遺品のフルートと思われる。2の『トゥ・ビー』で聴けるこのフルートはインドの北ベンガル地方の民謡をベースにしているそうである。ひたすら求道するコルトレーンの音楽はここに宗教と一つになった。
コルトレーンは一瞬一瞬の自分を否定し、次の自分へと前進し、その自分を叉否定し前進していった。これはコルトレーンの遺作ではあるが、一瞬のコルトレーンでもある。1926年9月23日の誕生から1967年7月17日の死までのひたすら前進するその生き様を聴くべきなのだろう。
この静けさは
★★★★★
フリージャズに移行してからのコルトレーンにはあまり興味が無かったのですが、これを聴いた時は驚きました。特に「To Be」。他の曲でブリブリ、ファラオ・サンダースもブリブリと苦しげに咆哮しているだけに、この「To Be」での異様な静けさが強烈に印象に残ります。ラシッド・アリの細かいシンバル音の中、煙の中をたゆたうようなフルート・・・最後のスタジオ録音で、コルトレーンは新たな境地を見たのでしょうか。表題曲「Expression」も、アリス・コルトレーンのピアノが壮麗な波を描いています。