価値のある一冊です
★★★★★
著者の昭和四十年代初期の道場での講演録だと思われますが、実に明快に行をするときの心構えが書かれています。
心構えというより、己の心の扱い方、と言った方がいいかもしれませんが。
また、著者の体験を通じて得たものが、文章で可能な限り分かりやすく説かれています。
中頃にある「天台小止観・覚知魔事について」は、「憑依霊を祓う方法」という副題がついて、別の小冊子となっていたものです。
これは、大変役にたったのを覚えています。
なぜ、これがベストセラーにならないのだろう、と残念に思います。
著者の書籍群をひととおり読めば、多くの超能力者と称する人や、宗教学者を判断する際のバロメーターになると感じます。
難解ですが、時間をかけてゆっくり読めば、悟りを得なくとも、ある種の認識力を得ることが出来ると思います。
名著だと思います。