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在日外国人―法の壁、心の溝 (岩波新書)

価格: ¥861
カテゴリ: 新書
ブランド: 岩波書店
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日本人は卑怯だ ★★★★★
 タイトルを「日本人は卑怯だ」としましたが、私はれっきとした日本人です(念のため)。
 元沖縄県知事の大田昌秀さんの「日本人は醜い」という言い方もある。
 こういう著作を読むたびに本当に日本人は卑怯(汚いと言ってもよい)だと思う。政府が卑怯なので、日本人全体が卑怯なのではないと言う人もいるかも知れないが、それは間違いだ。
 本書に紹介されている様々な(原告敗訴の)裁判の判決を見よ。全く子供だましの詭弁としか思えないものばかりだ。

 本書で特に考えさせられた視点は、在日外国人の問題は、条件は随分異なるにしても在外日本人の問題でもあること。
 刊行が1995年ということで既に15年も経過しているので、その後の状況を知りたいと思うのは、私の我儘(怠慢?)でしょうか。

 ただし、某レビューにある「近年のような外国人労働者による犯罪の横行・・・」といったデマについて知りたい訳ではありません。
具体的かつコンパクト ★★★★★
 戦後補償裁判や在日外国人の権利保障に関わっている、1937年生まれの日本アジア関係史研究者が、入管法改正直後の1991年に刊行した本を、1995年に改訂したもの。戦前の日本は、貧しい自国民を多く海外に送り出す一方、植民地住民を日本に来住せざるを得ない状況に追いやった。しかし、日本は敗戦に伴う植民地放棄の中で、同じ帝国臣民だったはずの在日朝鮮・台湾人から一方的に日本国籍を剥奪し、以後法律に国籍・戸籍条項を付けることにより、彼らの権利を制限した。その結果、諸般の事情で日本にとどまることを余儀なくされた在日朝鮮人・台湾人は、戦犯としての処罰や納税義務は課されながら、社会保障(161頁参照)や戦後補償(106頁参照)や参政権からは排除され、指紋押捺や外国人登録証明書の常時携帯が義務付けられ、就職差別を受けながら暮らすことを余儀なくされた。しかし、国際社会からインドシナ難民の受け入れを要求された日本政府は、難民条約の批准等を契機に、在日朝鮮・台湾人を含む在日外国人の人権に配慮せざるを得なくなり、国際化・グローバル化の流れがそれに拍車をかけた。1995年現在、在日外国人への差別は徐々に改善され、民族名を名乗ることも許され、在留資格も増加し、永住者の指紋押捺は廃止されたものの、未だ他国に比して彼らの権利が非常に制限されたままであり、ニューカマーの受け入れ体制も整っていないことは明らかである。著者は自己の体験を踏まえつつ、具体的な事例や豊富な数量データを挙げて、在日外国人をめぐる歴史や現状、その課題を論じ、地球全体を視野に入れつつ、「共に生きる社会」を目指すことを主張する。著者の論述は具体的かつ明晰であり、在日外国人に関わる主要な論点がコンパクトに整理されている。2008年現在、データはやや古びているが、この問題に関心のある人には是非一読をお勧めする。
あまりに有名な必読書 ★★★★☆
外国人問題をやる人でこれを読んでいなかったらモグリと考えていいかもしれない。様々な法改正が行われても、本書の警鐘は決して古くはならない。地方参政権肯定の論理は鋭く、また妥当。
古い本 ★☆☆☆☆
指紋押捺問題など古い問題が書かれており、近年のような外国人労働者による犯罪の横行や、ピッキング強盗団、武装スリ団のような視点は皆無。これで外国人問題を勉強された方は時代錯誤になると思われる。

法の壁、心の壁という主題についても「専ら日本人側の問題」として叙述されている点も問題だと思う。日本人拉致や覚醒剤密輸のように、外国政府の手下となって組織的に非合法活動をしていたグループの存在など露呈する以前の本なので仕方ないかも知れないが・・・。
日本への留学生の目線 ★★★★☆
著者は、東京外語大卒業後1962年から1972年までアジア文化会館に勤務し、日本に来ていた留学生の世話をした。ここで、副題にある「法の壁・心の溝」に関するいろいろな問題が発生し、それらに対し留学生の身になって取り組んだ。この取り組みが著者が「在日外国人」問題に関する原点になった。これらの事件に関する記述は著者自身の経験に基づくだけに調査や伝聞とは違った力強さがある。在日韓国人等を主体とした在日外国人、留学生の目線から、1960ころから1990年ころまでの状況が叙述されている。