兵器にされた女の子の物語
★★★★★
そういえば最終兵器彼女とかもあったなあ。←個人的にこれは好きではない。
この物語は敵が明確だから。
人権を無視しているとかそういう批判も適切ではない。っていうかフィクションだし。
でもこういうテーマを取り扱えるのはすごいなあと思うんです。
かなりの人数の登場人物の暗い過去をきちんと描いていて物語がつむがれていく感じ。
1期生といわれる子供たちの生い立ちとそれを共にする大人たちが淡々と描かれています。
目が離せません。ただこのテーマをどのように終わらせるのか非常に興味があります。
過ぎ去りし記憶
★★★★☆
メディアワークス刊・月刊コミック電撃大王連載
相田裕の「GUNSLINGER GIRL」第6〜11話を収録したコミックス2巻です。
ヨーロッパの社会福祉公社という建前を持った政府の超法規的諜報機関を舞台に、
五共和国派(パダーニャ)との政治抗争と、異常な身体能力の「義体」として
生まれ変わった少女達の葛藤と堕ちゆく様をクールに描いたドラマ要素の濃さが魅力の本作。
第6話「A Kitchen garden」★★★★☆
唯一、担当官の居ない実験用義体・クラエスの失われた過去の物語です。
無骨で愛想のない担当官ラバロが、徐々に彼女と打ち解けていく様が切なくも優しさに
溢れています。記憶が消えても、今も僅かに残る二人の約束が絆の深さを感じされられます。
第7話「Ice cream in the Spanish open space」★★★☆☆
五共和国派の計画阻止のため、隠れ家を襲撃する2課の活躍を描いています。
任務のご褒美にヘンリエッタが選んだものとは・・・?特出した聴覚、少女の外観を
うまく利用した作戦展開が光ります。また、次巻以降、核となる二人も登場させた繋ぎの要素もちらり。
第8話「歓びの歌」★★☆☆☆
入院中の義体・アンジェリカを見舞うトリエラ。少女達のひと時を描いています。
星空の中、歌う歓びの歌が終末に向かいながらも、今を精一杯生きる彼女達の輝かしさを捉えています。
この物語はTVアニメ最終回でも使われていたので違いを確かめるのもいいかもしれません。
第9話「How Beautiful my Florence is!」★★★☆☆
テロリストの帳簿を奪ったフィリッポの保護のため、ジャンとリコが動きます。
フィレンツェを舞台に美術品を中心にしたイタリアの豊かな感性が窺える物語です。
静かなる残酷さと無垢な笑顔も入り混じった二人の見所の多さが魅力です。
第10,11話「パスタの国の王子様(前編、後編)」★★★★★
第8話でも触れた、担当官マルコーと義体アンジャリカの優しくも儚い出会いの物語です。
一人の少女を朗らかさと優しさで包んでいたマルコーがなぜ変わってしまったのか?
2課のメンバーとの大切な想い出も消し去る、条件付けのやるせなさと不憫な彼女の運命に心が痛みます。
相違
★★★★★
要人と接触するときの「火を借りる」というシーンがアニメ版では「道を訪ねる」シーンに変わっていた。
青少年への悪影響を考えてのことかもしれないが、人殺しを扱うこの作品ではあまり意味はないように思える。
約束。いつかまた逢うその日まで
★★★☆☆
条件付けを巡る悲しいストーリー。公社随一の眼鏡っ子クラエスがなぜ一人ぼっちなのかが明かされる。大尉もお気の毒に、ジャンはまさしく「復讐のためなら手段を選ばない」人なのであった。一方アンジェの保護者マルコーさんは情が深すぎてもう見てらんない状態なのだけれど尻をまくればラバロ大尉の二の舞なので今日もアンジェリカに八つ当たり。ああなんと業の深い。
これは・・・
★☆☆☆☆
はっきり言って退きます。
人権が全く無視された作品ですよね。
いつもこの方の作品は好きですが。
このような妄想の産物を作品にしたのはガッカリです。