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マリア様がみてる ―妹(スール)オーディション (コバルト文庫)

価格: ¥460
カテゴリ: 文庫
ブランド: 集英社
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美しき、友への涙 ★★★★★
第21巻・「妹(スール)オーディション」。

まず表紙が素晴らしい。祐巳と由乃さんの二人はよく表紙に出てきますが、今回はエプロン姿。ひびき玲音さんのイラストも、巻を追うごとに巧くなっている気がします。

この巻は由乃さんが暴走。なんと自分の妹を、オーディションで選ぶと言い出します。
さすがに反対する祐巳でしたが、なぜか祥子さまは乗り気で、祐巳も参加させられることに……少々強引な展開が目に付きますが、新キャラが何人も登場する重要な巻でもあります。

見どころはやっぱり、瞳子のことで涙を流す乃梨子の姿。
祐巳の妹候補として外せない存在である瞳子。話の展開上、瞳子にスポットライトが当たるのは当然ですが、この時たぶん初めて乃梨子は、瞳子のことが友として好きだと気付き、心配のあまり涙を零します。これは長いマリみてシリーズの中でも、屈指の名場面。
「でも、瞳子は」の短いセリフに、友情の全てが詰まっています。

以前に短編で登場した、内藤笙子も再登場。蔦子さんとの初々しい関係が微笑ましいです。
ラストには由乃さんの妹候補?も本当に現れ、物語に花を添えます。
でも正直、そんなに妹選びににこだわらなくてもいいのではないかと思います。
もっと以前のように、祐巳と祥子さまのラブラブな話を読みたいな……と思うのは私だけではないですよね。
ダラダラダラダラ・・・・・・ ★☆☆☆☆
アキバ系に大人気なのは解ったから
いつまで続くのよ
この頃の傾向 ★★★☆☆
昔のマリ見ては……。
と思わず嘆きたくなりますな。
なんか、グダグダ感が否めませんよ。
詳しく言うとネタバレ臭くなるので、やめますがね。
今回のよかったところは、次巻が気になるところ。
くらいでしたね。
世代交代? ★★★★★
この巻では、一方では由乃(と祐巳)の妹選びの話が進行する。どちらも一定の方向性が見えたと言っていい。また、部活命なので浮いた話は絶対にない、と思われていた新聞部の真美、写真部の蔦子にも、やや遅い春が到来する。

また、『バラエティギフト』以来の内藤笙子ほか、新聞部のルーキー日出実、その他多くの1年生が登場する。乃梨子・瞳子・可南子の椿組3人組に加えて聖書朗読クラブの敦子・美幸、そして、「つぼみの妹候補」として何と5人も! 乃梨子視点の描写がこれまでになく多いのも特徴だ。

そして、3年生の祥子・令はこの巻では一歩引いた立場に立っている。

というわけで、この巻は「3年生+2年生」から「2年生+1年生」への世代交代の予感を感じさせる。とはいえ、由乃が薔薇さまの称号を戴くにはもう1~2回の試練が必要だ、というのが個人的感想。

なお、小さな伏線を張っては回収する、ということをこの巻では頻繁に行っているので、丁寧に何度も読み返してほしい。

以下、順不同でこの巻の見どころを:
・乃梨子の涙(志摩子の顔が祥子と同じ!)
・可南子の手を引く祐巳
・笙子と祐巳がガッチリ握手
・姉妹水入らずのエンディング
・笙子の笑顔・泣き顔
・「親友だから」x2
・「平均の女子高生」
・江利子の千里眼(試合開始前の)

久しぶりにあの作者にやられた ★★★★☆
 一言で言うと「やられた。こう来るとは」と言うしかない。
前作では可南子の一件は何と無く予想がついたが今回は予測不可能だった。
 由乃さんの妹を決める話なのだが毎度ながら、祥子様に言われて巻き込まれる祐巳。
 のっけから、百面相の面目躍如。最初から、紅薔薇姉妹が笑わせてくれるし、最後には由乃さんが決めてくれる。
 勿論、蔦子さんの妹候補にも注目が。
 私としては由乃さんと<彼女>の姉妹が見てみたい。そう思った。